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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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SWEEPER 3
「おじさんが言うにはあの男は三日後にはここを出る予定らしいです」歩が喫茶店でとったメモを見ながら話している。その顔は何時もと違って真剣だった。「そうですね。一昨日の時点で三日後ですから実質的に後一日ですね」こちらも真剣な顔付きである。この辺は流石というべきなのか。「とにかく今日中に奴を見つけなければ取り返しのつかないことに成り兼ねません。急いで探さなくては」中野は少し焦り気味であった。そんな中
ナカ☆ さん作 [476] -
二人だけの
そこには二人が居た二人だけの世界みんなが知らない二人が居た。二人は周りからでも分かるほど仲がいい。そんな二人の出会いから始まる。ふたりが出会ったのは去年の春だった。二人はまだ高校生だった。
零下 さん作 [393] -
僕、俺、私
俺は、今、不思議と自然に死に向かっている。死にたいと思うのが俺の自然体なんだろう。30歳を間近に迎えてごく当たり前のようにね。バックには、鬼束ちひろの声が響く。心地いい。水が7割ほど入ったペットボトルに俺の顔が移り込む。そんなに悪い顔じゃない。眼球は茶色く光る。 生きて欲しいと訴えるような温かい光。煙草の煙が視界を塞ぐ。何も視ないから、もう何も観たくないから、俺の顔も、もういいよ。最近、部屋の
火山かず さん作 [419] -
SWEEPER 2
“カランッカラン”「いらっしゃい」カウンターの向こうでヒゲを生やした太っちょのおじさんが二人を見ていた。「失礼ですがこの男をご存知ないですか?」中野がポケットから一枚の写真を出しておじさんに見せた。「いらっしゃい」「いや、あのですね。この方を・・・」「いらっしゃい」おじさんは中野の目を見ながら、「お客さん。ココは喫茶店ですよ」「やれやれ。私の負けです。歩さん何か頼みましょう」中野はため息まじりで
ナカ☆ さん作 [390] -
心
俺の中にある心という名の手帳は‐ 自分で感じた。今日今までのこの思い。忘れることのできない鉛筆で‐心という名の手帳に生き写しのように‐刻まれていく‐でもその手帳の不便な所は‐鉛筆で書いたものは‐消して消えるものなんかじゃないのだろう。手帳と鉛筆はあっても‐ただ‐消しゴムが無い。心という名の手帳に書き写されたものは‐消して消えない。「今日はいい事が、手帳に書き写されたらいいなぁ‐」俺は、数少ない希
人狼 さん作 [359] -
僕、俺、私
俺は、今、不思議と自然に死に向かっている。死にたいと思うのが俺の自然体なんだろう。30歳を間近に迎えてごく当たり前のようにね。バックには、鬼束ちひろの声が響く。心地いい。水が7割ほど入ったペットボトルに俺の顔が移り込む。そんなに悪い顔じゃない。眼球は茶色く光る。 生きて欲しいと訴えるような温かい光。煙草の煙が視界を塞ぐ。何も視ないから、もう何も観たくないから、俺の顔も、もういいよ。最近、部屋の
火山かず さん作 [617] -
SWEEPER
−PM1:30 ルイシャン村−「貴様等、何者だ」「ただの掃除好きです。さぁご同行してもらいましょう。あなたのその考えを警察に話してもらいます」「まだなにも言ってないぞ。何故分かった」「それはあなたには関係ありません」緑に囲まれた中の一本の線路。そこを今一時間に一本の汽車が走っている「中野さん。駅が見えてきましたよ」一人の女の子が興奮気味に口を開いた。「こらこら歩さん。遠足に来たわけではないんです
ナカ☆ さん作 [396] -
無題
どこにでもある蛍光灯は、辺りを照らすと同時に電気カーペットの心地よい暖かさで眠りそうになっている僕を常に監視している。左耳にはテレビドラマで演じている役者の日本語でいっぱいだ。右耳は枕とキスをしている。まるで僕と彼女の今の恋愛の様に一方的だ。
僕 さん作 [370] -
死神
女性はあるビルの屋上にいた。下をじっと見、やつれた顔をしていた。本来は二十代だろうがその顔は四十代の疲れきったそれだった。「死にたいのかい?」黒い服を身にまとって帽子を深くかぶった少年は問う。女性は突然の声に後ろを向く。問われた女性は悲しそうに微笑し、頷く。「死神さん? なら連れて行って」女性は少年に言う。死神と呼ばれた少年は帽子をさらに深くかぶる。口以外全く見えない。「僕は奪うことしかできない
深紫 さん作 [485] -
到着
次の停車駅を告げる車内アナウンスを聞きながら私は降りる準備をした行き先はスペイン、マドリード列車が速度を落としていくパラパラと次の駅で降りる人たちが出口へ向かう私も彼らの後についていく列車が止まるドアが開く降りる人々カラッとした空気が私を出迎えた
ゆきな さん作 [371]