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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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耐夢〜タイム?
1993年、冬… 自分の存在を知らせるかのような、大きく元気な声で3600グラムの男の子が産まれた。【辰弥】…「シゲさんッ!男の子ッ!元気な男の子ッ!」…「美ッ、美里さんッ!イヤッ!母子ともども心配なしだッ!」 辰弥の、大きな声がシゲの鼓膜までもビックリさせた。 シゲの声が震えながらも囁いた。【シゲ】 …「そぅかぁ〜無事に産まれてくれたんだぁ〜 辰弥ょぉ〜お
シオン さん作 [340] -
ずるやすみ 2
サボったうえ、家で居るからにはゴロゴロしてもいられない。露語教室の宿題をする。最近バイトを辞めて、高い月謝を払えなくなりそうだから、コンビニで求人情報誌をもらって来て、真剣に短期のアルバイトを探したりする。将来は向こうで暮らすんだと、ばかげた夢のための貯金もしている。新しい服や靴や化粧品だって人並みに欲しい。本も映画も好きだ。お金はいくらあっても足りない。誕生日、何が欲しい。聞いてきたのは、あい
プリン頭 さん作 [307] -
オバケ9
オバケのアパートには、10畳の部屋と、キッチンの付いた6畳の部屋があった。広い方の部屋は、きちんと片されていて、ギターが数本、壁際に並べられていた。狭い方の部屋は、大量のアルコールと、よくわからない調味料で埋め尽くされていた。「何を飲む?」オバケが聞いた。「お勧めは何?」オバケはボトルを1つ取った。「これだ」オバケは、ジンと氷の入ったグラスを僕に渡した。「そいつのロック。オレのお勧めだ」「有り
はこもの さん作 [291] -
SUBURB?〜収容所〜
「脱獄…」15人全員がそう感じた。「武藤…いいか、軍曹のおっしゃる通りだ。我々736部隊は、例え捕虜になったとしても任務遂行の義務を忘れちゃいけない。必ず本土へ帰らなければならないのだ。」奥田はそう言いながら武藤の体を起こしてやった。「ほ、本当に申し訳ありませんでした!!!!」武藤は水原に大泣きしながら謝った。ドアの向こうではミゥエルの監視の目がこちらに向かって光っていた。次の日から収容所生活が
尊吾 さん作 [517] -
SUBURB?〜収容所〜
水原が連れてこられたのは、所長室とは別棟の拘置所だった。ガタン!!と扉を閉められると外から施錠する音が聞こえた。「水原軍曹に敬礼!!」部屋で一列に待機していた中の奥田が真っ先に声をあげた。どうやら先に聴取を受けていた15人もこの部屋にいるらしい。「軍曹!!お怪我は??」「あぁ、大丈夫だ。心配いらん。」水原は腹部を押さえながら横になった。「軍曹!!お話があります!!」この中で最も若い武藤の言葉だっ
尊吾 さん作 [256] -
SUBURB?〜収容所から〜
収容所は本土から20?ほど離れた無人島そのものだった。島の海岸沿いには全て柵が張られ、港は一つだけである。今まで連れられた日本人兵士で島からの生還者は確認されていない。日本軍の兵士達はその島にを通称『死の島』と呼んでいた。「君は…日本の偵察部隊の幹部か…日本人は知的で頭が働く割には戦い方を知らない…」収容所の所長室連れられ聴取を受けていた水原は、所長をにらみつけた。「私はこの収容所の所長であるウ
尊吾 さん作 [322] -
SUBURBS
事の発端は日本の右翼団体の一人が来日中のミゥエル国の皇太子妃へ放った一撃だった。世界唯一の軍国主義であるミゥエル国はすぐさま宣戦布告し、日本は紛争へと巻き込まれたのである。日本軍は空、海と苦戦しついにミゥエル軍は九州本土に上陸。激しい陸での決戦を余儀なくされた。荒れた広野で一人黙々と作業をする男がいた。陸軍736部隊隊長、金井貞は今年で49歳。彼が指揮する部隊は敵の戦略を探る偵察部隊である…彼の
尊吾 さん作 [320] -
ずるやすみ
雨が降りそうだったが、傘は持って行かなかった。傘を持つことすら面倒だ。少々濡れたって構わない。化粧が崩れたって。今日は構わない。いつも通りに無言で家を出た。いってきますってなんだか照れる。高二にもなってね。ただいまは言えるんだけど。そう高二にもなってまた学校をさぼっている。一時間に一本しかないバスにわざと乗り遅れる。ゆっくりゆっくり歩いていく。そうしてバスをやり過ごした後、案の定、私は雨に打たれ
プリン頭 さん作 [366] -
オバケ8
仕事、居酒屋、オバケと会話、睡眠。毎日がその繰り返しだった。しかし、まるっきり同じかというと、そうでもなかった。その日、珍しくオバケは今の生活について語った。「オレはミュージシャンだ。え?違う違う。表舞台には滅多にでないさ。所謂、スタジオミュージシャンってやつだ。それも、かなりワガママな」時計の針は22時少し前を指していた。オバケの前には日本酒、僕の前にはビール。オバケの話によると、彼の仕
はこもの さん作 [310] -
オバケ7
僕は、今のオバケの生活というものをほとんど知らない。いや、何も知らない。オバケの少年時代の話、彼の思想、考え。そういった話が全てで、仕事だとか、今の生活だとかいう話はしなかった。オバケにしたって僕のことは、おそらく何も知らないだろう。いつも彼が話し、僕が聞いた。ドアベルがなった。僕はドアを開ける。そこには誰も立っていなかった。やれやれ。僕はベットに横になり窓の外を眺めた。僕の住んでるアパートは3
はこもの さん作 [344]