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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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離島?
しかし、なぜ親父はこの三人組を船に乗せたのだろうか?今朝早く海に出ると言われて…船の点検をしに港に向かった。船の点検は俺の仕事だ。まだ、任せられている仕事はこの仕事と荷物の積み込みだけだ。親父は俺の事をまだ一人前と認めてくれない…もう、漁の手伝いをして数年になるのに…船を俺に任せようとしない俺が何かを言うと「まだ早い」のいってんばりだ。そんな話はさておき今朝はいつもと違った。いつもなら親父一人が
カズ さん作 [376] -
離島?
予定ではもう着いてもいい時間だった…こんな荒れた海は生まれて初めてだった。まるで島が俺たちを拒んでいるように思えるこの船に乗っている怪しげな三人組。一人の男は東雲と言うらしいさっき、親父(船長)に文句をつけていたヤツだ。片手に銃を持っている男は親父に近寄って何かを話している。親父の顔が険しくなる…嵐の音で何を言っているか聞き取れないが…親父の顔からしてただ事では無いだろう。もう一人は帽子を深くが
カズ さん作 [287] -
離島?
荒波に打たれて船は進んでいた。「船長大丈夫なのか?今にも沈みそうだぞ」「文句があるなら、ここで下りてもらっても結構だが…どうするね?」歳は六十をまわっているだろう船長がまるで子供を相手にするように男に言った。「ちっ…くそ…」男は悔しそうにもう一人の男の顔を見た。「そう騒ぐな、東雲!じいさん(船長)…ただこれだけは言っておく。余り偉そうにしていたら…寿命がちじまる事になる」男は手に持っている物を見
カズ さん作 [341] -
オバケ4
僕はいつもの居酒屋で、初めて日本酒と焼き魚を一緒に注文した。「最高だろ?」オバケが言った。「美味い」僕は言った。「だけど最高じゃない。マネじゃダメって事かな。自分で色々やってみないとダメなんだ」「でも今の世の中に模倣じゃないモノなんてない。違うかい?一見、完全なオリジナルでも、それは時の偉人の模倣の延長線上にあったり、あるいは、過去の自分の模倣さ。現代に起こる全ての事柄は誰かのマネ事にすぎない。
はこもの さん作 [429] -
純心 [後]
理解して僕を、包んで僕を、許して僕を…仮に貴方の心が偽りを成していてもいいから、自分勝手だけど、心の周りをきれいにして。これから誰も痛めさせない平行な形、きれいじゃなくてもいいから、心を造り替えて。それが無理なら、せめて貴方と同形にして。形が同じなら、僕は貴方と同じ、見方になれる、仲間になれる、一緒になれる。叶ったら何処かに嫌気が指して心が鬱蒼としないように、僕がずっと管理する、心も貴方も。心は
f→ve さん作 [319] -
純心 [前]
心が具体的に形を持っているなら、僕のはまるで贅肉だらけの膨れたお腹だ。余計な感情ばかりが心の周囲を囲んで、いざ心に用事が出来たときに通せん棒して邪魔をする。おまけに自分から云いたかったコトや今言いたいコトを留めてしまう。ある人は〈素直じゃないね。〉と、またある人は〈何で嘘付くの?〉と、僕に鋭い言葉が向けられ、心を突き刺す。器用にもその時贅肉は何処かへ外出し被害を受けないでいる。だから結局誰の責任
f→ve さん作 [354] -
オバケ3
初めて訪れる町っていうのは、どうも俺を悲しい気持ちにさせる。どういった理由でその町に行ったかなんて関係なくね。オバケはそう言った。初めてそう思ったのは小学1年生の夏だった。俺たち家族は親父の仕事の関係で、よくわからない小さな島に引っ越した。小学生になって、友達もでき始めてたのにね。その島で俺はすぐにガキ大将になった。喧嘩じゃ誰にも負けたことはないよ。未だにね。そういってオバケは日本酒を少し飲み、
はこもの さん作 [352] -
無題30
あたしは、自分の感情を抑えるのがやっとだった。 あれ以来、サトルが店に来ることはなかった。尚吾とサトルの関係もどうなったか、わからない。もどかしい気持ちがしばらく続いた。 「ごめ〜ん、かな子先に帰っててぇ〜。」 「うん、わかった。おつかれさまでした。」珍しく一人で家路に向かう。相変わらず自由な街。あたしも自由に過ごしているんだけどさ。 −トントン−
しま さん作 [385] -
無題29
「あたしはそうしたいんだけどね・・・。」「男の方が?」 「な〜んか、惚れられちゃってるのよね〜。こっちは迷惑だって。」 「ふーん・・・そうなんだ。」 あたしには、人を好きになる感情がわからないし、ましてや男が男を好きになる気持ちもわからない。だから、何を言っていいかわからない。でも、今の尚吾の言葉にはカチンときた。 「惚れられて、迷惑なんだ。」
しま さん作 [312] -
無題28
「ん?」 「いや・・・なんでもない。」 「変なかな子ぉ。はい、掃除して!」 「うん・・・。」 聞けなかった。でも、気になっていた。 「あ〜、今日も疲れた。それにしても、飲んだわぁ〜。」 「尚吾飲み過ぎじゃない?」 「いいの、いいの。そうしたい時もあるわよ。」 「そうしたい時?・・・ねぇ、あの男と昨日どんな話したの?」 「え〜、たいした話
しま さん作 [299]