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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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綴じてやる
俺は奴が嫌いだ。あのしぼみかけの皴面の上の小高い鼻に乗っかった、油を塗ったくったような虹色レンズの黒縁。砂漠のような額。硬そうなうごきに比例した融通のきかない思考。加えてあの世界の支配者のような笑い方。奴に今度会ったら二度と口が開かないよう、ホッチキスで綴じてやろうと思ってるところなのさ。「おはよう田村くん」奴が俺の肩を馴れ馴れしく叩く。俺は蝿を叩き落とすより早く奴の口をホッチキスで綴じる。当然
yas さん作 [477] -
遥か彼方から
遥か彼方から誰かが僕を呼んでいる。その声は僕が落ち込んだ時、淋しい時、辛い時に聞こえてくる。幻聴?ううん、幻聴なんかじゃない。あっ。今頃気付いた。その声の主は僕自身だったんだ。あの日の僕が今の僕を慰めてくれているんだ。ありがとう。辛い事があってもそれに立ち向かって行ける勇気をくれてありがとう。僕は僕を忘れない。あの日の僕、今の僕をずっと見守っていてね。
あみ さん作 [432] -
坂道
夏の日に自転車で駆け抜けた坂道。涼しい。冬は寒いけど。私は坂道のてっぺんで「ぉおーい!」この声みんなの心に届いたカナ?(笑)
あみ さん作 [399] -
坂道
夏の日に自転車で駆け抜けた坂道。涼しい。冬は寒いけど。坂道のてっぺんで「ぉおーい!」この声みんなに届いたカナ?(笑)
あみ さん作 [410] -
カーニバル!♭7
『ヤクシマ家か…あんな女の子も、殺人者として育てられるんだな…』耳元のイヤホンから聞こえた声に、女性は胸元のマイクで応じた。「同情は禁物よ。理由がなんであれ、彼女はこの国に来てから…殺人を犯したんだから」与弼によって海外に逃がされた杞李だったが、運が良かったのはそこまで。逃げた現地で追っ手に出会い、そこでまた、彼女は冷静さを失う。『切羽詰ってたんだろうな。少人数とはいえ、一般人ごと、皆殺しだ』女
四十万 さん作 [412] -
カーニバル!♭6
あくる日の朝、焚洲家の本家から遠く離れた場所。ひっそりとした空気の中、簡素ながら広々とした家に、訃報が届いた。「――峯が死んだか」無造作にのびた真っ黒な髪の毛が揺れた。二十歳の半ばを少し過ぎたぐらいの凛々しい顔つきね男が、自分に言い聞かせるように呟いた。「与弼様…まことに申し上げにくい事なのですが、峯殿を手にかけたのは――」使いの言葉を与弼は手で制した。「わかってる。殊深だろ。後継者候補の中で
四十万 さん作 [409] -
カーニバル♭5
それは今、彼女の目の前にいた男のノドを貫いていた。「ここで逃げ帰っても私は死ぬんです。一人しか殺してはいけないという言いつけを破ってしまいましたから、依頼主様に殺されるのです」そう話す杞李を残った四人は冷ややかな目で見る。「だから、ここのまま下らなく終わってしまうのなら――」杞李は刀を引き抜いて手中に収め、悲痛な表情で、殺意を込めた視線で、言い放った。「道連れです。あなた達を皆殺しにします」彼女
四十万 さん作 [423] -
レッテル
世の中には、マトモな人間とマトモじゃない人間 どちらが多いだろう。私は高校を出て、すぐに就職…といってもバイトだけど。 実家が苦しいとかじゃなくて ただ、やりたい事がないから。国道沿いのコンビニで 私はカップ麺を棚に並べている………また、来た。彼は毎日、この時間にくる。深夜1時14分。その間は、この空間には2体の生命体が存在するだけになる。“いらっしゃいませ”は言わない。面倒クサいから。「こんば
カラオケ喫茶 来夢 さん作 [422] -
カーニバル!♭4
杞李は窮地に立たされていた。影武者に今まで遭遇してこなかったわけではないのだが、目の前にいる五人は精巧すぎた。全てにおいて統一されている。どの部分をとっても申し分なく、本当に見分けが付きにくい。「知らないのか?我々にぬかりはないのだ」「私の影武者は幼少の頃から育て上げてきた傑作ばかり」「全てにおいて似ているのだ」「そんな私の元へ一人で乗り込んで来たお前は、何者だ」「答えた方が身のためだろうが、ど
四十万 さん作 [429] -
こおりついた時(とき)
「…えっ、売り切れ?」 「ええ…、スプリングス・アートは人気だから予約分だけでいっぱいなのよ…。」 …普通の会話・・・。でも、この後大変なことになろうとは私は夢にも思っていなかった・・・。 あ〜あ、受験も終わって心置きなく遊べると思ったのに・・・。
美優 怜奈 さん作 [409]