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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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懲役3年 5
「お待たせいたしました。夕食でございます。」差し出された盆の上には茶碗一杯の麦飯と、コンソメらしきスープだけが乗っていた。「…これだけか?」「今日はまだ掃除をしておりませんからね。働かざるもの食うべからず。生きるために最低限の食事をご用意いたしました。」「ふざけんなよ…たったこれっぽっちじゃすぐ腹減っちまうよ…」俺は高嶋を睨みつけた。「要らないとおっしゃるならお下げいたしますよ。」「…分かったよ
デフレーター さん作 [444] -
旅の記憶(宮城 3 )
ブルの父が死に、火葬、通夜、葬式…気が付けば初七日を迎えていた…ブル、「なにがなんだか解らないうちに終わったなぁ…」シンジ、「あぁ…そういえば兄貴、帰るのか?旅の途中だったみたいだけど…」ブル、「あぁ、明日にでも帰るよ。予定より遅い開店になるからなぁ」シンジ、「そうか…」ブル、「まあ今日は呑むかぁ」シンジ、「そうだな」二人は父の遺影が飾る仏壇の前で話したその夜、母子三人で昔話に花を咲かせ、酔いが
ヒロ さん作 [290] -
懲役3年 4
「ご心配なさらず。ここで刑期を終えた囚人は、皆さん立派に更正されましたよ。」俺は高嶋を睨んだ。毎日掃除ばかりして、更正なんて出来るはずがない。「それから、刑期を終えるまでの間は、一切建物の外に出ることは出来ません。」「はあ!?」高嶋は信じられない言葉を口にした。「散歩とかもだめなのかよ…」「ええ。もちろんです。3年間この建物の中だけで過ごしてもらいます。」高嶋は憎らしいほど落ち着いていた。「あな
デフレーター さん作 [481] -
懲役3年 3
「この人達は…?」俺は周りにいるグレーや白の作業着を着た人達を見回して言った。「あなたと同じ、囚人です。あなたと同じように、いわゆる凶悪犯罪を犯した者達です。」見た限りではとても凶悪犯とは思えないほど、皆穏やかな表情をしていた。俺は少々落ち着かない気持ちになった。「それでは池田さん、お部屋へご案内いたします。」「あ、はい…」俺は高嶋に連れられて建物の中へ入っていった。どこまでも続いているような廊
デフレーター さん作 [453] -
流狼−時の彷徨い人−No.59
富士の山麓にひろがる原生林の群れ。 山頂から見る、木々のそよぐ風景が波立つみなものようであることから、何時からか樹海と呼ばれるようになった。 その薄暗く靄の漂う樹海の中に、半次郎とノアの姿はあった。 木々の立ち並ぶ悪路を進むノアは、確かな足取りで目的地に向かっていた。 その背中を追う半次郎は、妙な胸騒ぎを覚えていた。 理由はわからない。 鬱蒼と繁る木々達が不安にさせるのか、それとも徐々に近づく
水無月密 さん作 [482] -
懲役3年 2
(たった3年…?)普通傷害罪ともなるとしかも俺のように悪質だと無期懲役も免れないはずなのに言い渡された判決は、わずか3年だった。(よっしゃあ!)俺は心の中でガッツポーズした。3年ならばまだまだ人生のやり直しが利く。彼女も待っていてくれるだろう。しっかり罪を償って2度と同じ過ちを繰り返さなければいい。俺の心の中は希望で満ち溢れていた。護送車に乗せられ3年間を過ごす刑務所へと向かう。俺は乗り込んだ途
デフレーター さん作 [468] -
スカバンburn!!終了
“スカバンburn!!”ついに終わりました。この場を借りてお礼を言いたいです。これまで長い間、読んでくださった方、ありがとうございました(^O^)そして、バンド名を考えてくださったり、コメントをくださったり、本当にありがとうございました(;_;)行き当たりばったりな話で、日本語もストーリーもめちゃくちゃで…ほんまに自己満でしたね汗でも、青春バンドコメディというお言葉を頂いた時はすごく嬉しか
きゃしー さん作 [454] -
スカバンburn!!最終章 -125- “いつか”に向かって―――終
――数ヶ月後 いつもの公園「……」“ここで何するん?”“みっきーの歓迎会や!”あれからどのくらい経ったっけ俺は一人、ベンチに座っていつも通り賑やかな公園の様子を眺めたバンド分裂、合宿に怪我、全国大会にでて、そして解散――いろんなことがあったな――“どうせお前は何かあったら簡単に辞めてしまえるんやろ?”――あいつは何してるやろ“そのうち嫌でもお前の耳に届くわ”まあどっかで頑張ってるんやろな“ええね
きゃしー さん作 [392] -
懲役3年
最悪だ。逃げ切れると思ったのに警察に捕まってしまった。逮捕容疑は傷害罪。いくら頼んでも金を貸してくれない友人をナイフで刺した。俺は逃げた。捕まるわけにはいかなかった。付き合って1年になる彼女との記念日がもうすぐだった。この日のためにプレゼントも買ったし、綺麗な夜景が見えるレストランも用意した。元々貧乏だった俺は、すぐに貯金を使い果たし、友人に貸してもらおうとしていた。しかしあいつは何かと理由をつ
デフレーター さん作 [529] -
誰がために、何がために?
何日かして麻耶は、あっけらかんとした表情で見舞いにきた。母親が帰った直後で、ギリギリの入れ替わりだった。別に、会わせたくないわけではないが、何だか…こっぱずかしい。俺は、摩耶に伝えなきゃいけなかった。それが今の突き付けられた現実だ。「麻耶…。」「何?」「会社…。どうなってる?」「空斗がいないから大変みたいよ。みんな早く戻って来て欲しいって言ってるよ。そろそろ…退院じゃないの?「まぁ…。でも…前の
萩原実衣 さん作 [364]