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ノンジャンルの携帯小説に含まれる記事が5567件見つかりました。
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地上のロカセナ
命は争う。時に肉体を、時に心を傷つけあう。皆の言葉の凶器の矢面に立たされる者。皆、口々にその者を罵り、謗る。だが、その者とて黙ってはいない。一つの口で、無数の口々と斬り合うのだ。さながら、それは修羅場か醜態か。確かに、その者には明らかな非があった。だが、それだけだろうか?その者を罵る周りには、完全に非がなかったのだろうか。その者にしか、非はないのだろうか。では、その者をそこまで追いやり、追い詰め
ヤルンヴィドの番犬 さん作 [412] -
げるぴん?
一番遠い記憶は……蟻の行列をしゃがんで眺めているアタシの背中…朝露に濡れた地面にお互いを確認しながら動く昆虫にアタシは夢中だった「全く!何処に行ったんだ!10数える間に出てこないとショウチしないよ!ヒトーツ!」母のつんざくやうな怒鳴り声がビリビリ空気を震わせた(戻らなくちゃまた叩かれちゃう)頭ではわかっているが身体が動かない「佐智子ちゃんお部屋戻らなくちゃ…幼稚園遅れますよ」遊びに来ていた祖母が
ソウル さん作 [344] -
腐りかけ23
「ホントにすまない」徳永 進の切羽詰まった様子が電話越しから哀しい程に伝わる「大丈夫だから…バス停まで迎えにいってあなたが帰るまで雄ちゃんと部屋で待ってるから…晩御飯も任せて!!大丈夫だから…気をつけて帰ってきてね」電話を切る瞬間まで進は「すまないよろしくたのむ」を繰り返していた。 6月だというのにやたらと寒く風の強い日だ…今日が夜勤明けで良かった。少し休んでから買い物をして雄大の好きなちらし寿
ソウル さん作 [311] -
思い出
あれは中学生のときでした。毎日、遅刻をする子がいて罰としてその子が涙を浮かべて朝礼で反省の作文を読まされた日のことです。その子と友達の僕らは、いくらなんでも酷すぎる。許せないってことで校長室に抗議に行きましたよ。 ドアをトントンして校長先生、朝礼のことで怒ってます。僕ら全員で言ってやりましたよ。ここは日本です。セルビア語の作文の朗読なんてわかりません。
勇者あいう さん作 [471] -
午後3時半
2週間たち、四キロ近く痩せていた。別にダイエットしていた訳じゃあなくて、間食が嫌になっただけで、である。きっかけは息子の歯医者通いからだ。ついでのつもりに歯の検診を受けた。【歯周病】との診断がでてしまい、ガックリときた。虫歯も発見された…息子どころではない、と言われてずいぶん落ち込んでしまった。いよいよ入れ歯!?もう!?急に美味しく感じられていた甘い食べ物たちに身震いしてしまっていた。
ソウル さん作 [300] -
君
あたしの額に額を押し付けたまま、君は静かに歌い出した。流れるような歌だった。たゆたうような歌だった。その調べは子守唄とよく似ていて。あたしはいつしか泣き出していた。心が洗われていった。気持ちが澄んでいった。もう何も怖くないよ、と。君はやわらかな唇を微笑ませて教えてくれた。あたしは泣きじゃくったまま、何度も何度も頷く。温もりってこういうこと。命ってこういうこと。それを信じさせてくれた。何もなかった
かなりあ さん作 [335] -
げるぴん
初夏のそのひ、私は不意に肩をタタカレタのだ「佐知子さん?お久しぶりです藤原の娘です」仕事を辞めてから五年ぶりの再開だった簡単な挨拶を済ませ店の外に向かうと「待って〜待ってください」と走る葉子さんがいた「これいつかお礼しなくちゃと思っていたから」と大きな熊の縫いぐるみを差し出した…娘は礼も言わずにもう胸元に抱きしめてしまっている。お礼などいらない、当たり前なことをしただけ…という私の言葉を遮り「音
ソウル さん作 [337] -
20歳になる前に
なんで日付変更線は日本の右隣りにあるんだろう。日本を中心とした世界地図を眺めながら、青年は漠然とそんなことを考えていた。青年は19歳。あと3日で20歳になる。だから青年は逃げなければいけなかった。明日から。太陽から。それなのに、まさに20歳になるその日を、日本にいる若者達は世界の中でも最先端に迎えなければならない。そんなの理不尽だ。そうだ。青年は閃いた。世界を赤道に沿って左に向かって旅していけば
かなりあ さん作 [314] -
静かな眠り
疲れてるわけじゃなくてただ眠いだけ頭がぼんやりしてどうしようもなく死に焦がれるの疲れてるわけじゃなくてただ眠らせてほしいだけだって眠りは死の兄弟と言うでしょう?兄だか弟だか知らないけどどうか私を運んでほしい安らかな眠りへ安らかな死へもう見たいものはこの世界にはないから静かに眠らせてほしい……。
かなりあ さん作 [313] -
新「中学教師の打算」2
僕はいきなり全裸になる岡崎は大いにウケてるイジメ助けるのに全裸かい僕は本橋達の中に全裸で強引に入り込んで三沢君の首輪を外し言い放つ自分達ができないことを人にやらすんじゃねぇよお前らん中で裸になる度胸あるヤツいんのかい!三沢の方がよっぽど度胸あんじゃん岡崎が僕の服を持ってきて援護射撃する三沢も服を着なよさんけ(僕)は昨日出し尽くしてる癖に元気やなあ二人でウケても本橋達は無言で立ち尽くすしかなかった
さんちゃん さん作 [380]