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その他の携帯小説に含まれる記事が2136件見つかりました。
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おかんへ
おかん、元気ですか?早いもんでおかんがいなくなってから半年が経ちました。約束していた野球観戦、連れて行けんでごめんな。約束していた手料理、作ってやれんでごめん。抱かせてやりたかった孫、間に合わんでごめんな。何ひとつ親孝行もしてやれんでごめん。あんだけ毎日病院行ってたのに、最期はひとりにさせてごめんな。小さい葬儀しかしてやれんでごめん。立派な墓も立ててやれんでごめんな。今でも心配かけてるんやろな。
たかりんず さん作 [353] -
妹の日記〜生い立ち1〜
生まれは東京多摩エリア。(後に高度成長を遂げる(笑))無邪気な父と天然な母の次女として誕生。3歳の頃両親が自営を始め、鬼(当時)のように怖い5つ上の姉の虐待(笑)に耐えながらすくすくと育ち、まもなく30歳を迎えます。それがミーです。ミーは従兄弟達の中でも一人だけ離れて誕生した女の子だったので、それはそれは姫の様に(笑)みんなに大事にされ幼少期を過ごしました。あまりにも大事にされすぎて小さな頃は「
ミー さん作 [311] -
おばぁちゃんの記憶3
夕暮れの帰り道、母と二人で祖母の話をした。「おばぁちゃん…最後まで私の名前を呼んでくれなかった…。誰かわからないまま話してたのかな…?」母は、「誰かわからなくても、あれだけ話を合わせられるってスゴいと思う!」とだけ答えた。「今日、会った事も忘れちゃうんだろうね…。」私がポツリと呟くと、母はあっさりこう言った。「帰った瞬間には、もう忘れちゃってるよ!誰かと話してた事どころか、誰かが来たことすら忘れ
ギンコ さん作 [258] -
おばぁちゃんの記憶2
ここ数年で祖母の痴呆は進行し、その記憶は確実に蝕まれていった。そんなある日、母と二人で祖母に会いに行った…。「こんにちわ〜!おばぁちゃ〜ん♪来たよ〜♪」と玄関先で呼び掛けた私達に対して祖母は「…どちらさんですか〜?」と答えた。…私はめげずに「順子さんと、せっこちゃんで〜す」と明るく言ってみた!冗談であって欲しい…!…だが、その願いは届かなかった。祖母は首をかしげながら「そげんな人は知りまっせん!
ギンコ さん作 [252] -
おばぁちゃんの記憶1
90歳を超えた私の母方の祖母は、春の日差しのように温かく、笑顔がとても可愛らしい人である。私は、祖母から色々な話を聞くのが好きで、年に数回は必ず顔を出していた。…違和感を感じ始めたのは数年前。茶菓子片手にフラッと訪れた私を、いつものように可愛い笑顔で出迎えた祖母は元気そうだった。「ジャジャ〜ン♪お土産〜♪」と悪戯っぽく言うと、祖母は「あら〜♪うれしさぁ〜♪」と喜んだ。「お茶よし!お菓子よし!おば
ギンコ さん作 [257] -
トラと呼ばれた猫3
人間に捨てられたトラは、最後の瞬間、信じていた家族に捨てられた。…そう思われても仕方がないと思っている。見舞いの帰り際、すがりついて「一緒に家に帰りたい」と訴える。それが私の見たトラの最後の姿だった。…立ち去る私の姿を、彼女はどんな気持ちで見つめていただろう…。少しでも長く生きて欲しいという私のエゴのせいで、長く苦しんだ末、家族に見守られることもなく、あの暗くて狭い檻の中、たった一人で死んでいっ
ギンコ さん作 [268] -
トラと呼ばれた猫2
休日の朝、久しぶりにかかってきた母からの電話は、トラの異変を知らせるものだった。驚いた私は、すぐに駆け付けた。…そこには、痩せ細った体で苦しげに横たわるトラが居た。呼吸は荒く、目に力のない変わり果てた姿…。……トラが死ぬ…?私は、トラをすぐさま病院へ連れて行き、渋る母を説き伏せて入院させた。…私は、鬼だったのかもしれない。老衰による腎臓機能の低下に加え、夏バテと脱水症状が重なり、ここ3日が山場だ
ギンコ さん作 [252] -
トラと呼ばれた猫1
トラと呼ばれた猫が居た。ビルの隙間。ぐるぐると幾重にもガムテープが巻かれた箱の中で彼女は鳴いていたそうだ。弟が拾ってきた茶トラの猫は、まだ小学生だった私達による必死の説得で我が家の一員となった。命名「チャトラン」。男勝りだった彼女は、見事な暴れっぷりと気性の粗さで、すぐに近所の女ボスとなり、いつしか家族は彼女を「トラ」と呼ぶようになった。ケンカの声が聞こえると、短い尻尾をピン!と立ててやる気満々
ギンコ さん作 [259] -
色
無色とは何色か?単純な人は[白]と答える。だがそれは無色ではなく白色とゆう色。では黒か?それは無色ではなく黒色とゆう色?では透明か?それは色ではなくなる。無色とは日常の中、何気なく使われているが実際そんな物ある訳無い。色とは網膜が認識出来るからこそ色と言える。つまり無色とゆうのは矛盾の存在だと思う。
ルファー さん作 [352] -
猫の祈り
ボクの一番古い記憶…冷たい雨の中、兄弟達と冷えた体を寄せ合って、お母さんを呼んでいたこと…。「目が開いたばっかの子猫だって〜!何かさぁ〜この一番小さいコ、もうヤバくな〜い?」……薄れていく意識の中、ボクの体はふんわりと宙に浮いた。「目ヤニで両目とも塞がってるけど…生後3週間くらいかな?」…あったかい。「心音が遅い…もう声も出てない…助かるかどうか判らないけど…この子、連れて帰ります!」…気がつく
ギンコ さん作 [271]