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その他の携帯小説に含まれる記事が2136件見つかりました。
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じぃちゃん
「ええっ!二百万、銀行に振込んだ?!」頷く相手の正気を疑うのはこんな時だ。おいおい、勘弁してくれよ。「それ、ホントに娘さんだった?ちゃんと本人だって確認した?」「だって」八十を越した老人が使っても可愛くない。「あれは清香の声だったんだよ。警察の人も横にいたし」「だ〜から、それが怪しいって…ああもう、それ、オレオレ詐欺だって言ってんの!」「清香はオレオレ、なんて言わないよ」「…俺の言い方が悪かった
ハルカ さん作 [378] -
フェラーリとイモ ?フェラーリが!?
僕の名前はイモン…本名、イモン・メルセデス。簡単に僕の紹介をすると、フェラーリに乗っているホームレスなジャガイモだ。今の時代、ジャガイモだってフェラーリに乗れる時代だ。人類の進歩の偉大さをつくづく感じさせられる。そんなこんなで物語は始まる…東京、ハラジュクのあの公園に僕は住んでいる。ゴーゴー…台風12号、今年最大の台風らしい。まさに今直撃を受けている。新築のマイホームが激しく揺れ動く。大丈夫だろ
さとも さん作 [336] -
さとちゃん 完
「どうも佳菜子さん。美里のおもり、ありがとうございました」ひょろりにこにこ、いつ見ても人畜無害そうな人だ。「いいえ。それより、首尾は?」「おかげさまで」照れ笑いの、その幸せそうな表情がすべてを語っている。よかったよかった。「にぃ」「ああ、美里。それじゃ、佳菜子さんの家でパパもママも待ってるから、戻ろうか」「うん」小さな手で兄の人差し指をにぎって、さとちゃんは嬉しそうに頷く。まるで私と一緒にいた時
ハルカ さん作 [300] -
あたしの想い出話Ι
部屋の大掃除をしてたら、小、中、高校、専門のアルバムが揃ってでてきた。何だか懐かしくて、掃除の事なんかほったらかしてアルバムを見始めちゃった。最初に見てたのが、中学のアルバム。みんな元気かな〜?あんなに毎日会ってたのに、今は年に数回会えばいい方だなんて、なんか不思議だな。なんて思いつつ、あたしはソフト部だった!って事を思い出して、部活のページを開いてみた。そしたら、ソフト部員にまじってブロッコリ
ガングロたまご さん作 [332] -
さとちゃん 7
最初に困惑。次に納得。そして、にっこり。ころころ表情を変える可愛いさとちゃん。…と思ったら、私の存在にはたと気付いて、途端に仏頂面になった。前言撤回。可愛くない。もう、照れ屋さんなんだから、といいセリフは、生憎ガキ…いやいや、子供には使わない。恋人に使うと決めているのだ。…恋人、いないけど。「ま、淋しくなったら、私のとこにおいでよ」「嫌」ホント、可愛くねぇなぁ、おい!「いいじゃん、お互い兄姉取ら
ハルカ さん作 [292] -
さとちゃん 6
不貞腐れたような、照れ隠しと思われる表情のさとちゃん。「にぃは絶対さとちゃんの味方だっていつも言うの。だから、私もにぃの味方じゃなきゃいけないの」…自主的同意ではなく、強制同意ですか?「だから…ホントはすごくすっごく嫌だけど、にぃがケッコンしてどっか行っちゃっても、私はにぃの味方だから、にぃを困らせちゃダメないの」なんて健気なんだ。お姉さん、思わず目頭が熱くなっちゃいます。そうか。さとちゃんにと
ハルカ さん作 [355] -
異界の住人?
「参ったねこりゃ…。完全に白目むいちまってるよなぁ…」島崎愛が失神するありさまを見ていた白虎は、困った様子でポリポリ頬を掻く。やがて、その指で宙を切るしぐさをすると、カーテンを持ち上げる様に景色をペロンとめくった。切り裂いた隙間から、全く同じ景色の夕景が見える。「昼間からこんな所にいると、青竜の奴がうるさいからな…」ブツブツ言いながら、白虎は島崎愛を軽がると担ぎ、黄昏のあわいに消えてゆ
朝倉令 さん作 [463] -
さとちゃん 5
「にぃは悪いことは、悪いって教えてくれてるの…ってママが言ってた。だからにぃと口をきかないとか、そんなのはダメって」なんて微笑ましい喧嘩だ。ウチの姉妹喧嘩なんて、相手の存在消去から始まる。教育基本方針の真逆をいくサバイバルだ。「じゃあ、さとちゃんはお兄さんを怒ったりしないの?間違いを言われたら、腹立たない?」つい、真面目な質問をしてしまった。「立つ。だから、にぃをぶったときもあるよ。私は悪くない
ハルカ さん作 [351] -
さとちゃん 4
「にぃは私を怒ったりしないもん」消え入るような声で、さとちゃんが呟く。ダメだやめとけ、と思いながらも、ついアクマの尻尾が出てしまう私。「へぇ。そうなんだ。ウチなんか、姉妹喧嘩はしょっちゅうだけど、そのおかげで姉妹愛は深まったと思うなぁ」姉妹で愛だなんて、はっきり言えば恐ろしい。思い切り引く。噴飯ものだ。そもそも、六歳しか違わないウチはともかく。二十も歳の離れた兄と妹が喧嘩をすると、どう見ても『兄
ハルカ さん作 [333] -
さとちゃん 3
「いや、別にお兄さんがおっきくない、なんて言ってないじゃない」やだなぁ、と片手を振ってみる私。カラ笑いとの自覚アリ。ただ、さとちゃんの機嫌は損ねたくない。公園で大泣きされるのはもちろんのこと、そこを迎えにきたお兄さんに発見されるのは非常にマズい。「ね、さとちゃん。私、なんかおかしなこと言ったかなぁ」とぼけた私に、さとちゃんはキッと視線を上げて、「あんたのこと大っ嫌い」うわ。さとちゃんのおかっぱ頭
ハルカ さん作 [301]