トップページ >> その他の一覧
その他の携帯小説に含まれる記事が2136件見つかりました。
-
黒木両の物語-2-
女の子は顔を全面を使ってニコニコ笑っている。髪が腰まで伸びており、色は、鮮やかな薄いパープルで染まっていた。まるっきり少女にしか見えない小さな姿には、何故か黒いスーツが似合っていた。俺は呆然と今おこっている状況を半ば回っていない頭をつかい、判断しようとしとした。すると女の子はニコニコ顔からおもいっきり心配した顔になった。眉毛をハの字に曲げ、目を不審そうにキョロキョロと俺の顔をのぞいてくる。俺は思
☆ホトケノザ★ さん作 [420] -
黒木両の物語
(みーんみーんみーん…)外では夏の一瞬を逃さぬと、全精力をはたいて、元気にセミどもがやかましく鳴いていた。それを部屋の中から聞いていた俺はセミとは正反対に、今にも死にそうな声で鳴く…。「暑い…夏は暑いよぉ〜」俺は拳ほどの大きさしかない、小さな扇風機を片手に、部屋の真ん中でゴロンと寝転がっていた。大きく開けた窓からはほんの少ししか風は入ってこず、部屋の中はまるでサウナのような暑さだった。畳の方に着
☆ホトケノザ★ さん作 [440] -
暁の剣 8
「ふむ、…これだな」結城兵庫ノ介は、竹の箸(はし)と皮袋を手に、目の高さ程にあるスズメ蜂の巣を凝視していた。「のう伍助」「へェ、何でっしゃろ?」「あの巣を拾うておいてくれんか?」「拾う… ?」兵庫ノ介は、けげんな顔の伍助に、ニヤリと子細ありげな笑みを見せた。そのまま巣の正面までスタスタ歩み寄ると、何を思ったか手にした竹箸でスズメ蜂の巣をトンと突いて、数歩後ずさる。「だ、旦那ァ?何しまんのや」「ま
朝倉令 さん作 [461] -
ベースボール×ラブ
「朝練の時から元気なかったけど、昨日の試合のエラーまだ気にしてるの?」真希が俺の顔を覗き込んできた。真希は幼なじみであり彼女でもある。十年以上一緒にいるわけだからお互いの気持ちや考えなんて簡単に分かる。「分かったよ。真希には叶わないな。」「それでよし。それにエラーした後奮起してホームラン打ったじゃない。」俺が真希と野球の話が出来るのは中学の時から俺と同じ部活に入りたいと言ってマネージャーをしてく
龍希 さん作 [402] -
思い出
車にいつも積みっぱなしの黒いカバンの中に、一冊の日記帳が納まっている。小さな鍵をかけられる造りのその古ぼけた日記帳を、私はたまに思い出した様に読み返す事がある。始めは、二人が出会った頃の出来事が簡潔な文章で記されており、時々、友人や身内に送るプレゼントの内訳が買い物メモのように控えてある。ダージリン、アッサム、ディンブラ、etc… 紅茶の名前ばかり列挙されているのは、日記帳の主が紅茶好きだったせ
朝倉令 さん作 [613] -
暁の剣 7
「いやはや、全くもって驚き申した。結城殿は天下一の兵法者にござろう」島田竜之進が、親しみをこめて結城兵庫ノ介を絶賛していた。少し離れて同行していた橘由紀と小太郎のきょうだいも、珍しく笑顔で話を聞いている。「それは、まことに過ぎたるお言葉。河西殿には、面目を潰してしもうて相済まぬ事を致した」「いやいや、詫びるには及ばんよ。話を伺えば、こちらの幼きお二人の為とか。それがしも仇討ちのお役に立てたと思わ
朝倉令 さん作 [477] -
ベースボール×ラブ
俺は高山高校野球部三年の前川龍彦。 うちの高校はここ数年県大会で準優勝するほどの強豪校だ。 それでも俺は一年から4番ファースト。 中学から天才と呼ばれ高校でもその名の通り活躍している。 それでも普段は普通の高校生。 今日も朝練を終えて教室へ向かった。
龍希 さん作 [425] -
暁の剣 6
虚空から河西陣十郎目がけ、悪鬼の形相で斬撃を繰り出す山田虎之助、こと結城兵庫ノ介。着流しの浪人、河西は驚愕に目をひん剥いたきり、カチンコチンに硬直していた。「キエエェェーイッ!!」烈帛の気合いを伴い、真っ向から振り下ろされた陣太刀は、河西の体スレスレを刃風と共にかすめ去っていく。「デヤアアアァーッ!!」掛け声も凄まじく、地に降り立つやいなや全身をつむじ風の様に旋回させ、縦横無尽に陣太刀を奮う兵庫
朝倉令 さん作 [565] -
暁の剣 5
敵方から正体を隠すため、山田虎之助と名乗った結城兵庫ノ介である。後ろ向きに手裏剣を放り、『寿』の一字を的にかたどって野次馬達を唸らせた後、本来の流儀である野太刀の技を演武する事にした。次なる技の披露の前に、兵庫ノ介は目星をつけていた着流し姿の浪人に声を掛けていった。「やぁ!そこなご浪人! それがしにちと手を貸して下さらんかな?」「拙者にござるか?…」「いかにも。 貴殿は大きいゆえ、的にし易かろ
朝倉令 さん作 [463] -
BLOND PHONE
ねぇねぇ…知ってる??[BLOOD PHONE]の存在を…?月の出てない夜にやるコト?愛用の携帯でやるコト?決してためらわないコト?やり方を間違えないコト?……何が起きてもその携帯を手放さないコト
紫優 さん作 [415]