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その他の携帯小説に含まれる記事が2136件見つかりました。

  • 神龍湖

    ボクはすぐに言った。「分かった」 それから一ヵ月何事もなく過ごした。でもそれは、学校での話で、家に帰ると一人寂しく先生が作ってくれたご飯をあたためて、食べた。月謝は、事情が事情だけに免除された。変化があったのは、夏の日差しが少々暑い、七月の半ば。ボクの転校が決まったのだ。場所は、希望どおりバアちゃんの近くにある学校。その学校は、全員で百人前後の、小規模な学校だ。まわりは山だらけ。ボ
    夢見大 さん作 [541]
  • Traitor 5

    リファとホセは、暫く黙ったままだった。カフェは何の音もしなくて、時間だけが刻々と過ぎた。「・・・リファ君、博士が動き出した。」リファが少し目を見開いた。それから、ホセに続けるよう言った。「――――『リヴァ』が完成したんだ。」「『リヴァ』が・・っ!?そんなはずは無いだろう!設計図は燃やしたんだ!」ガタンッッ!!椅子が派手な音をたてて倒れた。「リファ君、落ち着いてくださ・・・やはり、敬語のほうが言い
    さん作 [429]
  • 神龍湖

    先生が言った。 「克君、私は一教員でしかないから、単独では決められないの。だから、このことを他の先生たちに言っていいかしら?」 ボクは、しばらくしてから言った。 「いい。けど、早めにボクがバアちゃんの近くにある学校に通う許可を、出してほしい。じゃないと、お母さんたちは、遠ざかっていく気がするから」 先生は、少し困った顔で言った。
    夢見大 さん作 [482]
  • まだ生きるか

    私は歩道に何か黒い塊を見つけた。一匹の黒猫の骸であった。其の足はありえない方向にへし曲がり。其の体からは臓物がだらしなく飛び出ていて。其の頭は無惨に砕かれ血が溢れていて、其の目は潰れ、其の耳は千切れ、其の口は縦に開かれ、其の鼻は姿を無くし…そして其の猫は完全に終わっていた。証明するまでもなく、説明するまでもなく、無論、見るまでも無く、終わっていた。終焉、終焉、終焉、終焉、終焉、終焉、終焉終焉終焉
    平和希 さん作 [532]
  • 無色透明

    世界は私が思っているよりずっと、綺麗だった。遠くで見る富士山と、近くで見る富士山の違いに近い。ゴチャゴチャした道を進んでいるからわからなかった事。遠く離れてやっとわかった事。この世界は、死にたくなるくらい汚いのに、生きたくなるくらい、綺麗。舌先には、精液の味。命の味は、苦かった。-------------------微妙な連作完結。白い海、紫の朝、赤い渦、黒い光、青い烏、緑の手、金の雨、銀の
    影山藍 さん作 [584]
  • 銀の血

    行きたくない。生きたくない。逝きたくない。全てが本音。進むことも戻ることもしたくない。観客が誰一人としていないこの劇場で私は一人、幕を上げたまま。皆、そうでしょ?死んでいないから生きてるんでしょ?目を開けても、変わらない景色。動かない貴方。動けない私。動いていく時間。私の首筋に突き刺さった筈のカッターは、だらりと垂らした私の手の中にあった。私は死ぬこともできなくて、生まれることもできなくて、途方
    影山藍 さん作 [471]
  • 金の雨

    一片の曇りもない空から、雨が落ちてきた。目を焦がす位鋭い太陽の眼差しを受けて、キラキラ光るソレ。それだけ。他に何もない、ただひたすら広がる世界に、たった一人いる私。夢のような死のようなそんな景色。これが私の天国か。それとも地獄か。いつか誰かが言った事を思い出した。「何もうまくいかない。自分には何もない。だから死にたい。」ヒヒッじゃあ勝手に死ねば、と言ったあの時の自分を称賛する。あんたが、私が死ん
    影山藍 さん作 [506]
  • 緑の手

    なりたかった。生き物ではない生き物に。生きているのは恐かった。変わっていくのが嫌だった。だから「僕になりたいんですか?」男は言った。私は頷いた。天使でも悪魔でも神でも霊でもない男。いや、男でもない物。私のような死者を標す物。「僕は、罪人なんです」顔を上げると、何の感情もない―いや。全ての感情が混ざったような、穏やかな笑顔があった。「一番やってはいけないことをしたから、この仕事、いえ、この生き物に
    影山藍 さん作 [523]
  • 窓外の腐れ世界 1

    今日も滑稽で簡素な窓から外を見る。相変わらずの腐れっぷりだ。世話しなく動くサラリーマン。無駄な位に大量のストラップを携帯電話に付けている女子高校生。「―理解できない。」小さく呟く。しかし、この世の見解ではこれが正常な世なのだ。私が異端なだけ。おかしいのは私。ただ自分の中で隔壁を立てて人と世間と全てを捨てた私がおかしいのだ。でも私の価値観がどんなに歪んでいようともこの世はおかしい。何故ならこの世に
    冬間 さん作 [472]
  • 青い烏

    天使にしては陰気で、死神にしては陽気。それが男の印象だった。ヘラヘラと、どこか自虐的な笑顔の男は、開口一番「お疲れ様でしたぁー」思わずその顔を殴った。天使も死神も似たようなものです、と腫れた顔で男は言った。「結果的には死んで頂くんですから。」確かに。死ぬのが嫌なら遣いは死神に見えるだろう。つまりは人間の妄想。神も幽霊も宗教も似たような物。「生まれて頂きます」これから私はどうなるの、という問いに、
    影山藍 さん作 [524]
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