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その他の携帯小説に含まれる記事が2136件見つかりました。
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12月24日の雪?
「ペロっ」 手を子猫が唐突に舐める。あまりにもその仕草に男は惹かれたのか、子猫を胸に抱いた。男は笑顔だった。 「よし、お前は俺が育ててやる。12月24日に拾った猫だからお前の名前は イブ だ。よろしく、イブ」 子猫を抱かえて男は再び歩き始めた。先程の愚痴を言ってた顔とは違い、男の顔は幸せの笑顔だった。 雪が降ってきた。今夜はホワイトクリスマ
良樹 さん作 [485] -
12月24日の雪?
きっとこの調子ではバレンタインの時も同じように愚痴を零すに違いない。男の心は冬の日本海のように大荒れだ。「にゃー、にゃー」 一匹の子猫が愛媛みかんの段ボールの中から顔を出している。男はそれを発見し、立ち止まり、愛媛みかんの段ボールに近づき腰を下ろした。 「お前も俺と同じか……」と漫画やドラマでよくあるベタな言葉を子猫に語る。当然ながら子猫は「にゃーにゃー」と鳴くだけだ。 「じゃ俺もう帰るわ、優し
良樹 さん作 [524] -
12月24日の雪
―クリスマスなんて無くなってしまえ!― 男は心でそう叫びな独りがら街を歩く。今日12月24日はクリスマス・イブ、街はケンタッキーフライドチキンの箱を持ち、世話しなく家路を急ぐサラリーマン達、独りの俺をあざ笑うかのように腕を組んで歩くカップル達でいっぱい。男は少しでも淋しさを紛らわそうと勢いよく自宅を出たのはよかったが、これではまるで逆効果になっている。「そもそもなんで、キリストが降臨した日が
良樹 さん作 [577] -
天使からmotherへお伝えします3〜告白〜
◆「大丈夫?‥話せる?」ともこが優季に少し小さめの声で優しくしゃべりかける。優季は目の奥からとめどなく溢れてくる涙をふきながら「…うん。」と小さくうなずく。優季はしばらくの間、咳き込んでいたりひっくひっくとしていたがやがて落ち着きを取り戻し 話しはじめる。 ◇「ねぇ、ともこ…はるのことは知ってるわよね?」 「うん。優季に良くにてるよね〜、はるちゃん。今年、幼稚園の年長さんだっけ?」
さち さん作 [579] -
天使からmotherにお伝えします2〜母の罪の意識〜
◆東京都のとある高級マンション7階の部屋に桜井進(さくらいすすむ)と桜井優季(ゆうき)の夫婦が住んでいる。夫がいない部屋の中のリビング で優季がソファーに座りテレビを見ながら呆然としている。リビングのすみの方に設置されている棚の上には優季と進、そして二人の娘だと思われる少女の写った写真が写真立てに入れられ何枚も飾られている。優季の目はややうつろで唇が乾き切れている。そこへピンポーンという玄関のチ
さち さん作 [578] -
†天使からMotherへお伝えします† 1
1 ふわふわとした雲が浮かび温かく優しい色をした光が広がる世界… そこにふわっとした小さな翼をつけた少女が雲から下の世界をじっと見つめている。下の世界ばかり見ている少女に少女より年上の背中に翼をつけた少女が話しかける。「ハルちゃん!何してるのっ?」「あ、マリア姉ちゃん…あのね、ハルちゃん今、下の方の世界を見てたんだよ。」「へぇ、どうして?」「…お母さん元気ないから。」「え?」「ここから下の方を見
さち さん作 [593] -
いつかの思い出?
「武畑。お前また英会話のCDかよ!たまには楽にしようぜ!」荒田は武畑のイヤホンを取り言った。 「おお〜荒田か。」少し驚いた武畑が発した言葉は乾いていた。 「お前…死んでんな!たまには気を楽にするのも大切じゃねえのか?あんま無理すんなよな!!」荒田はおちゃらけて見えるが、中身は意外としっかりしており、色々な場面において、武畑を救っている。 「確かに無理してるかもな〜。結構疲れてるよ。...正直限
ジーリー さん作 [901] -
いつかの思い出?
「武畑。お前また英会話のCDかよ!たまには楽にしようぜ!」荒田は武畑のイヤホンを取り言った。 「おお〜荒田か。」少し驚いた武畑が発した言葉は乾いていた。 「お前…死んでんな!たまには気を楽にするのも大切じゃねえのか?あんま無理すんなよな!!」荒田はおちゃらけて見えるが、中身は意外としっかりしており、色々な場面において、武畑を救っている。 「確かに無理してるかもな〜。結構疲れてるよ。...正直限
ジーリー さん作 [1,162] -
いつかの思い出?
雨が滴る午後。暦の上では冬を迎え、それらしく寒さを覚え始めた11月も初めの頃。お天気雨と言うのか、雲の隙間から晴れ間が覗いていた。通りを行き交う人たちは忙しく、傘をさすものあれば、ささないものもあった。 窓から入るオレンジ色の光が眩しい。大通りの角にある春日丘ビル3階、HRPオフィスは狭く、オフィス内はオレンジ色に染まっていた。 武畑学は、HRPオフィスで働く35歳の男性社員である。これといって
ジーリー さん作 [741] -
いつかの思い出?
時が経つのは早いもので…その変わり様に時々、不安になったり寂しくなったりもする。1分、1時間、24時間...という時は確実に刻まれていっているわけで、こればかりはどんな天文学者でも科学者でも変えることはできなかった。無論、これからもそうであろう。 時が経つということは、今があるということ、未来があるということ、そして...過去があるということ。私たちはある人たちとある時間を共有している。例えば
ジーリー さん作 [609]