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SFの携帯小説に含まれる記事が1822件見つかりました。
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航宙機動部隊第三章・47
庭から木漏れが日差し込む自室で、リク=ウル=カルンダハラは唐机に広げたホログラム=キーボードを打ちながら、必要な仕事の最後の作業に取りかかっていた。やるべき事は沢山ある。まず辞令受理のむねを中央域方面にある祖国出先機関に宛てて返信し、併せて現在会議に出席中のテンペ=ホイフェ=クダグニンに彼女の新たなるポストについて伝える。リクはこれまで八時間以上、休む事無く働き続けていた。中々の勤勉振りだが、そ
まっかつ さん作 [435] -
サ イ コ
カツーン、カツーン……?なんで俺の足音だけなんだ?さっき人が入ったのに……それにしても長い……疲れる。約二時間がたったころだろう、やっと着いたそこはなんとも言い様も無いぐらいに変な所、人がテーブルを囲み、唐揚げや春巻などをほうばっている(パーティか?)あたりを見回していると一人の少女がこっちを見た、俺は後ろを見た?、誰もいないじゃんか。少女はこっちに走ってきて俺に駆け寄る。その時、ある事に気付く
カエル塩 さん作 [518] -
緑の惑星.6
私はすぐにアイザックに電話してみたが、違うと言うので、次にリチャードにかけてみた。すぐに答えは返ってきた。「仕方がなかったんだ、ジョセフ。あのとき、そのまま奴らを生かしていたら、俺が人間から元の姿に戻って、撃たれた全身を治癒する姿を目撃されただろう。」 私には返す言葉が無く、ただ「そうか。」とうなずいて、電話を切った。 だがこの話はこれだけでは終らなかった。数日後、三流新聞の第一面には信じ
金田七耕助 さん作 [610] -
航宙機動部隊第三章・46
強引な工作の裏には、当然それを指示した人間がいる。その面だった面々についてリク=ウル=カルンダハラは大方の見当は付けており、同時に感謝なんかしなかった。(連中からすれば試練でも与えた積もりなのだろう。否、試験かなこいつは?)仮に公職者コースに入ったからと言って、少年にはさして巨大な理想や野望がある分けでも無い。精々与えられた境遇や条件を利用して、機動部隊の士官になり、中央域に【上京】して、文明の
まっかつ さん作 [432] -
航宙機動部隊第三章・45
そして第二期第四日[修正太陽暦一月九日]星系合衆国連合艦隊旗艦《D=カーネギー》―\r『国がでかいのは良い事だな』リク=ウル=カルンダハラは己が住居で、与えられた新たなる辞令を目にして、皮肉を口にした。これまでの太子党との関わりを中心とする一連の確執については承知したが何分僻遠の地での出来事であり少なくとも一方的に貴君が責を負うべきと言う結論は出し難いよってこれまで通り貴君等を信任すると共に今ま
まっかつ さん作 [421] -
緑の惑星.5
地球に帰還して直ぐの一週間は観察室に入り、宇宙から病原菌等を持ち込んでいないか、病気にかかってないかを検査し、三人とも問題なしということで自由になった。そこから更に三日間は、緑の惑星から採取した苔類や岩石の保存方法について研究班と協議し、またマスコミからも説明を求められたが、よく分からないということで通した。 その後、三人ともそれぞれ、待ち受けている家族や知人とともに、郊外の自宅に帰り、のんび
金田七耕助 さん作 [510] -
サ イ コ
ゴォオォ…音? 一体何の?それにしても、冷たいな、なんだろう…?!? なんで俺寝てるんだ!?ここは?ゴォオォ…目を開けたら、そこは、見た事が無い世界 誰も知らないような世界? 俺…名前何だっけ…、俺の頭に浮かんだ言葉、それは…(サイコ)(インパイス)(コジンカ) っつぅ!! 頭が痛い! なんだよ……なんだよコレ!!!さっきから冷たいと思ったら、背中に氷が付いていたらしいそれにしてもここどこ
カエル塩 さん作 [475] -
緑の惑星.4
私は、宇宙船の地球大気圏突入を前に、思い切って、コックピットに並んで座っている緑惑星人に、質問した。「地球を調べる目的はなんだ?」 偽アイザックが答えた。「いずれ分かる事だから、本当の事を言っておこう。我々は、以前から地球人の情報を、大まかだが得ている。地球人は無知な者の集まりで、自然の一部であることを忘れ自然を離れ、将来公害や核戦争で、地球自体の生命体を死滅させるばかりか、他の惑星にまで被害
金田七耕助 さん作 [511] -
航宙機動部隊第三章・44
そして、やおら立ち上がって、『君達、責任は全て私が取る。だから頑張って貰いたい。特に今回は犠牲の多寡ではなく如何に勝つかにかかっている。どれだけ犠牲を出しても、勝てば全てが終わる。だからそれだけを念頭に演算を完成さしてくれ』左総長は修羅場を構成する目の前の群像達に、実に生々しい激を飛ばした。
まっかつ さん作 [493] -
航宙機動部隊第三章・43
しかし、それが本当に彼の実像なのだろうか?身内にも告げられ無かった寝返りは、家族全員の虐殺と言う最悪の副産物を結果として伴う物になった。消極的にとは言え、両親と妻と二人の子供すらをも、彼は犠牲にしていたのだ。だが、不思議な事に、やろうと思えば幾らでも出来る権限と立場があったにも関わらず、クレオン=パーセフォンは下手人達へ復讐はしなかった。それ所か公的にも私的にも今だこの件に関しては口をつぐんだま
まっかつ さん作 [476]