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SFの携帯小説に含まれる記事が1822件見つかりました。
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航宙機動部隊第三章・33
ジョヴァンナ=バウセメロが《パレオス中央通信社》本社オフィスビルを退出したのは、もうすぐ日付が替わる頃合になってからの事だった。貴重な時間と労力の消尽に与えられた報酬は、それに倍するだけの挫折と落胆だけだった。正義感にも自尊心にも信頼にも展望にすらも裏切られた失意の主は、足取りも力無いままに、同業者が集住するアマンツィーノ大通りを逍遥する。かつてはある意味下品だが、活発かつ大らかだったこの国マス
まっかつ さん作 [508] -
航宙機動部隊第三章・32
相手が悪すぎたのだ。狂信的な教義を振り回し、その実現を目指して、大損覚悟で博打を仕掛けて来る何て、暴利目当てにターゲットを超短期で荒し回る投機業者にすら居る訳がない。パレオス経済界がまともに闘える訳が無かったのだ。金儲け何て最初から眼中に無い敵手なのだから。想定外の時、予測もしない方角から、考えも付かない戦法で奇襲攻撃を喰らったも同然だった。しかも、共倒れすら辞さない太子党側は、それだけを成し得
まっかつ さん作 [515] -
クレイジー・ブルー
減らない少年犯罪と、それを傍観するだけのクズみたいな大人たち。そんなゴミ溜のような汚れた街“ニシハシ”だがここに、そんなゴミ達を一掃すべく、一人の男が立ち上がった。天賀 青人。19歳…澄み渡る空のような青い髪と、幼い表情からは想像もできない奇抜な言動から、人々は彼をこう呼んだ…“クレイジー・ブルー”20XX年-ニシハシ駅-「おっさんよぉ…服が汚れちゃったよ…クリーニング代、二万でいいや…はい、二
摩耶 さん作 [529] -
時の流れ
俺は…売れない昔で言うシンガーソングライタ−死語だろね。クルクルとある時間を行き来している…そんな俺の話し、まぁ聞いてくれよ。「お兄ちゃんごめんなさい」この地方では珍しい雪…俺が立っていた所に景気よくスライディング平謝りする彼に興味があり追う事を決めた
てん さん作 [433] -
航宙機動部隊第三章・31
『だが、それこそが罠だった―提携成立後、連中は待ってましたとばかり、いきなり一つに合体し、一般株主をターゲットに法外な額で買い占めを繰り返し、事実上の独占体制を築いてしまった…後で調べて分かったが、全て大元は単体の巨大資本だったんだ…そうだ、我々はハメられたんだよ』パレオス中央通信社だけではなかった。何重にも巧妙に仕組まれ入念に練り込まれた買収工作は、同星邦メディア産業を凡そ二日で刈りまくり、至
まっかつ さん作 [465] -
航宙機動部隊第三章・30
利便さと雑然さとが程良くマッチされたデスクの上で両手を組みながら、アンドレア=ティレ=ロッツィが試みた弁明は、悪意や権謀とは無縁そうだったが、歯切れの悪さを克服するには余りにも絶望的だった。『…それは分かるんだ。だが…私も詳しくは知らされて無くってね…本当に君達には迷惑をかけて申し訳ないと思っているよ』分厚い煙幕に包まれた逃げ口上を聞いて、己の気遣いの無さに恥じ入って涙するジョヴァンナ=バウセメ
まっかつ さん作 [448] -
砲撃戦闘メカ シェパード 二十一
護はコックピットのハッチを開けると歩兵銃を持ち、美咲と共に出た。「美咲ちゃん、歩兵銃使える?」「使えるよ!」護は美咲に歩兵銃を渡した。ガタッ突然、敵戦闘メカのコックピットから銃を持った人が左腕を抑えながら走って行った「待てっ!」護は追い掛けて撃とうとしたが「旧日本…軍?まさか…」敵は旧日本軍軍服を着ていた「おにーちゃん…」「えっ?」「おにーちゃんはね、昔死んだの。けど、生きてた。」(つまり…奴は
コウ さん作 [356] -
〜Stliker〜哀編(73)
ディア=パノスが超電磁フィールドの爆発に巻き込まれた様子をモニター越しに見ていた二人の男がいた。一人は金髪で革ジャンにジーンズ、もう一人はブロンドでピンクのスーツという出で立ちである。金髪の男「これで奴も死んだと思うが?」ピンクスーツの男は妙に怯えていた。ピンクスーツの男「…やや…奴は必ず…くくく来るさ……あ、あああ」金髪の男は面食らった。金髪の男「(これが先の大戦の英雄ザクセン=ホイヤーとは…
焼き魚 さん作 [421] -
〜Stliker〜哀編(72)
龍雅はシェイルから電話で仕事の依頼の詳細を聞くと静かに受話器を置いた。龍雅はおもむろに腰を上げた。龍雅(…今日中だと?既に俺に仕事のしやすい環境が整っているのか?)今日中に仕事をしないといけない任務である。龍雅は寮を出るとストライカーのガレージに向かって歩を進めた。砂利道特有の足音が辺りを支配する。龍雅はガレージにたどり着くとシャッターを開けながらこんなことを考えていた。龍雅(テラ・エクステイン
焼き魚 さん作 [455] -
航宙機動部隊第三章・29
『わかるだろ?出向社員さ。どこから来たのかは定かじゃないが、かなり大きい所らしい』アイスコーヒーを口にしながら、イェンセは知る限りを皮肉を交えて説明した。『…何時からよ?』『あのテロがあって直ぐだったな、あいつが来たのは…まるで申し合わせたかの様な手際の良さだった。君が知らないのも無理は無いな。その間ずっと外回りしていてろくに連絡は取っていないんだから』『でもこんな…おかし過ぎるわ!まるでどこか
まっかつ さん作 [451]