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SFの携帯小説に含まれる記事が1822件見つかりました。
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特務戦艦ホーリー・ピーコック37
「彼女は中・大型宇宙船のエキスパートなの。今は主に輸送機の操縦を担当してもらってるわ。」続くアリアの言葉にようやく思い出した。「輸送機…!!もしかして![シュロの女神]!?」「アハッ、知っててくれたんだ。その名前は少し恥ずかしいんだけどね。」キュアは照れたように笑った。一年前、ヤシ星系第15惑星[シュロ]で、大規模な火山活動が起きた。最初は海底火山の噴火だったのだが、噴火が噴火を呼び、ついに惑星
宵待夜霧 さん作 [339] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック36
…アリアになだめすかされているうちに《ヘデラ》の港湾ステーション《キヅタ》に到着した。さらにここでシャトルを乗り換えるらしい。アリアについて別の格納庫に入ると、そこには小型のシャトルと共に、長身の黒人女性が一人立っていた。「キュア!お待たせ〜!」アリアが声をかけると、その女性はピッと敬礼して、「お疲れ様です。大佐。」と言った。「ツバサ君、紹介するわ。《ホーリー・ピーコック》で、戦闘機小隊の副隊長
宵待夜霧 さん作 [310] -
鏡
公園のトイレ、鏡にグシャグシャの髪に、マジックでおでこに、「Sex大好き」って落書きされた自分の顔が映って、涙がこぼれてきた。こんな私じゃない、私になりたい。虐められない、世界に行きたい。ふって、鏡が揺れた気がして、ジッてみる。気のせいかなあって、背中を向けたら、「あんたって、相変わらずねぇ。」後ろから、聞き覚えのある声。ゆっくりと振り返ると鏡の中の、私が、怒っていた。綺麗な髪に、ピアス、顔に落
真沙美 さん作 [469] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック35
…あの時の「世界のために」、「自分達の正義を貫く」と言う言葉はなんだったのか…。落ち込む俺にアリアが慌てて釈明する。「誤解しないでね!?確かに装備は最新以前の実験段階ばかりだけど、その分強力だし、ただ実験機を使うってだけでちゃんと他の任務もやってるから!」「でもやっぱりトラブルも多いんでしょ?」「あう…。」アリアが口ごもる。…どうやらよくあるらしい。「…わかりました。つまり…[最新鋭機を駆って、
宵待夜霧 さん作 [307] -
〜Stliker〜哀編(57)
某月某日。龍雅は隆也を連れ去った組織『革命教団』を捜し出すため、ゲンから受け取った名刺を頼りにある会社を訪れた。龍雅(テクノアートインダストリー…一般事務系統の派遣から専門職の派遣までこなす業界中堅の会社だと聞いたことはあるが…)龍雅はテクノアートインダストリーの40階建て本社ビルの高さに圧倒された。龍雅(真っ当な商売はしていないな…これは)スーツにトレンチコートという出で立ちの龍雅はゆっくりと
焼き魚 さん作 [407] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック34
「それならもう艦の方に届いている筈よ。着いたら見せてあげるわね。」「本当ですか!?」果たしてどれ程凄い機体なのか想像して、つい興奮してしまう。そんな俺を見て、機嫌が直ったのかアリアも微笑む。「それにしても、[特務隊]ってそんなテストみたいな任務も受けるんですね。」子供のようにはしゃいでしまった照れ隠しに、何気無くした質問だったのだが、「えっ!…あ〜…うん、そうね。」なぜかアリアはあからさまに動揺
宵待夜霧 さん作 [300] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック33
アリアがコーヒーを煎れ、渡してくれた。「はい、お疲れ様。」「あっ、ありがとうございます。」受け取って、アリアが席につくのを待ち、ずっと疑問に思っていたことを聞いてみた。「あの…今度はこっちが質問してもいいですか?」「?…いいわよ。答えられる範囲でなら。」にこやかに了承してくれたアリアに礼を言ってから、「じゃあまず…大…アリアさんっていくつなんですか?」…笑わないでくれ。実際アリアは年齢不詳なのだ
宵待夜霧 さん作 [338] -
特務戦艦ホーリー・ピーコック32
「ツバサ君、ちょっといいかしら?いくつか質問があるんだけど…」「質問…ですか?」「ええ、ちょっとしたアンケートと言うか、調査みたいな物よ。」「構いませんけど…。」「そう?じゃっ、始めましょうか。」そう言うと、アリアはバッグから小型端末を取り出した。質問の内容は、普通のものから変なものまでたくさんあった。例えば、「血液型は?」「何かスポーツはやってる?」から、「リメンションワープの連続使用の弊害に
宵待夜霧 さん作 [356] -
航宙機動部隊第二章・13
連中のリーダー格、太子党の総帥・フーバー=エンジェルミに怯む様子はなかった。調べた限りではリクより一つ上、大財閥エンジェルグループの御曹司にして、名門キーンネ侯爵家の第一後継者。良く言えば繊細、悪く言えば神経質そうな危うさを感じさせる美貌をしていた。クリーム色の頭髪は綺麗に長さが揃えられ、青い目にはあからさまな軽蔑の光が湛えられている。純白の肌は妖しい芳香を放つ反面、艶には著しく欠け、無機質で生
まっかつ さん作 [584] -
航宙機動部隊12
『くそう、まだ居やがるのか』状況を罵りながらも再びその場に這いつくばり、リクはハンドレイを持ち直した。しかし、第二射の気配は感じられなかった。そこで恐る恐る起き上がりながら、撃たれた男の背中から真っ直ぐ向こうの木立を見ると、その蔭の間に逃れ去ろうとする後姿がうごめいていた。恐らくは口封じの為に射殺したのであろう。暗殺・テロでは割と使われる手口だ。人々がパニックし、嘆き悲しむ声が次第に密度を増す噴
まっかつ さん作 [620]