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SFの携帯小説に含まれる記事が1822件見つかりました。
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Don't Cry
朝日が差し込む。布団に包まれた僕は動く事もできず、ただ夢を見る。見上げた先には限界を知らせる白。けれど、僕の世界には限界はない。見上げた先には、天高く、遥か彼方に星が見える。無限にすら感じさせる空間で、まるで僕は翼を持ったかのように自由自在に飛び回る。右を向けば、美しい少女が海を駆けている。左を向けば、輝きに満ちた青年たちが空を仰ぐ。どうか泣かないで。僕は、少女のために夜を無くした。どうか泣かな
YY さん作 [442] -
航宙機動部隊前史後編・34
ドクター=キマリを中心とした科学者達は、まずは最終兵器の理論面を整備した。それ自体は決して難しい事ではなかった。地球時代末期に完成した核分裂の応用発展型だ―キマリは実に明解に、その原理を説明した。通常、核分裂を引き起こし、絶大な破壊力を手に入れるには、中心に置かれた核物質に向けてあらゆる方向から一斉に爆発を加える《爆縮》と呼ばれる技法を用いて核分裂を連鎖させる勢いを得るが、今回の場合は、その爆縮
まっかつ さん作 [529] -
PECULIAR
あなたは異常なもの、常ならざるものをどのようにして見分けますか?人は他人を観察し自分と比べることで己が何者なのか知ろうとする。だが、「それ」には同族と己を比べ、己が《常識の中の存在》なのか知るすべはなかった。もし、同族ならざる我々人間が「それ」を見、一言で表そうと試みたものならば「それ」は異常、異形の存在であった、とそう称したであろう「ウウッ! グッッ グッアアッ!ブッハァ! ハァハァアァ?
チューちゃん さん作 [436] -
咎 4
彼は当然疑問に思いこう言った。「お前は戦わないのか。」個体が優しい口調で話し出す。「あとで戦いますよ。先に戦闘を行ってしまうと片方は確実に死んでしまい会話が成立しなくなってしまうではないですか。簡単な話です。」彼は変に納得し、自分が抱く疑問を聞くことに決めた。「ここはどこだ。なぜ戦わねばならぬ。」「やはり、あなたもそれを聞きますか。」個体が呟いた一言に彼の疑問はさらに増えた。「まて、『あなたも』
アオ さん作 [532] -
航宙機動部隊前史後編・33
そして遂に―大国群は許されざる聖域にまで手を付け出した。まず生物化学兵器が現れ、遺伝子操作による戦闘獣が続き、同じくバトルロボットが量産され―やがてそれは、人間自体をいじくる挙にまで繋った。どれもこれも、最終戦争《ハルマゲドン》を完遂するためと言う大義名分によって正当化されて行った。当然これは、本来なら宇宙文明の倫理面を統制する宗教界が全て禁ずる所の筈だ。だが―その宗教界自体も混迷を深め、本来の
まっかつ さん作 [541] -
ミッションゼロ 第7話『二週間』
二週間、あれから一度もあの無人機は姿を表していない。だが地球では建物などの復旧作業で依然混乱状態が続いている。そんな中世界中の軍や政界のトップがアメリカに集まり国際会議が執り行われた。普通サミットなどが開かれる場合開催国は国をあげて賑やかに行わうのだがこの会議は秘密裏に行われた。「…以上、性能、規模、設備を見て分かる通りわがアメリカ最大の宇宙船『サテライト』を使用するのが妥当だと思います。」アメ
182 さん作 [669] -
航宙機動部隊前史後編・32
より重用なのは、アンドレア=ネスティに代表される最終聖戦思想が、兵器のみならず、戦略にまで用いられた事であった。それまでは、僅かな例外を除けば有人惑星や非武装の人工植民体に直接攻撃を加える者は居なかった。だが、この第四次大戦では、ついに禁断の扉が開かれ、地獄の釜の蓋が開けられたのだ!闘い方も、敵に打撃を与えてその戦闘意思を奪い、退却させればそれで終りと言う、旧来の会戦形式は否定され、最後の一隻一
まっかつ さん作 [518] -
心
今は2100年人口よりロボットの数が増えた年人間達が、かつてしていた「仕事」と呼ばれていたものは、全てロボットがしていた。人間達は、自分の生きてる意味を無くした時人間達が行う事は一つ・・・「自殺した」人間達の人口が一億人になった時、異変がおきた心がない人いや・・・「人」と読んでいいのか分からない「モノ」が生まれたその「モノ」はこう呼ばれた「LastChildren」と・・・
夢見がち男 さん作 [490] -
咎 3
爆音が支配していた空間がものの数十分で静寂に取って代わられていた。死の静寂。その中でただ1人立っている者がいた。彼だ。彼に外傷は殆ど無く、襲ってきた個体の体液で汚れていただけだった。入ってきた時には混戦状態で周りを確認することができなかったが、今はここがとても広く白い部屋であることが分かった。と言っても銃痕や爆発による汚れで五割ほど白は失われていたが。何が起こったのか分からない。思考が追いつかな
アオ さん作 [544] -
REQUIEM (1)〜すべての始まり〜
俺は…これで……よかったんだよな?…サラ――――――――――宇宙暦1969年。ラフマイール帝国。この国も、かつては緑に囲まれ、平和そのものの、まさに理想の国であった…前国王カイン3世夫妻が息子であるルシファー王子に殺されるまでは。ルシファーは、王属機関でありこの国の軍隊である『ジュピトリア』により取り押さえられ、国民には死刑と報道された。その後、彼についてはジュピトリアにより全記録を抹消され、国
三石 麗 さん作 [450]