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SFの携帯小説に含まれる記事が1822件見つかりました。
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星の蒼さは 58
「急げ!発進も出来ず海の底に沈みたいか!?」WW隊隊長狩野京一が怒鳴る。「京一!どこの馬鹿共だい!こんな大騒ぎしてんのは!?」駆け付けた西沢が声を張り上げた。「幽霊艦隊だ。悪魔め、遂に姿を現したな」「あのスカポンタン共かい、横浜では世話になったよ」「交戦経験があるのか?」「砲兵の頃の話さね」横浜基地攻防戦に参加していた西沢は艦砲射撃で所属部隊を失ったらしい。「助かる!どうやら我々を生け捕りにする
金太郎 さん作 [462] -
星の蒼さは 57 第三話 暗き海に炎立ち、逆巻く水面(みなも)に骸は落ちる
「すげー霧だな」「お前の顔見えないぞ」水上航行するあおかぜに数ヶ所ある見張り台ではこんなやり取りが行われていた。ハルと野口もその一つ。WW乗りである彼らも人員不足と年功序列が相まって見張りもやらされている。「どうなん?」「何が?」「またまた……アキちゃんだよアキちゃん。部屋にいったんだろ?」「知ってるのか!」「俺だけな」隠し事の出来ない男No.1だ。この野郎は。「あんまり信用すんじゃないよ?敵国
金太郎 さん作 [523] -
星の蒼さは 56
(つまり、本国が欲する兵器がその艦に搭載されているという訳ですね)「その通りですわ」(それを我々に回収せよと……)モニターの向こうで色白な男がニヤリと笑う「勇猛名高い“幽霊艦隊”と、それを率いる有能な指揮官エンリコ・ラグン中佐の手腕を以てすれば赤子の手を捻るようなものでしょう?……成功の暁には大佐への昇進も有り得ますから」(大佐…クク…ナリタ基地の陥落により、本国からの補給が絶えている…苦しみに
金太郎 さん作 [486] -
星の蒼さは 55
「それで?」お茶を出しながらアキに言われ、特に用がない自分に気付く。「あ、いや、元気にやってるかなって」「うん、元気。美樹ちゃんも艦の皆も優しいし」「ん、よかった」「………」「………」「…………?」話題が無い。来た理由も、考え付かない。ハルはその場しのぎに適当に振った。「そう言えば、アキはあの晩何やってたの?」“UnhappyNewYear”の晩、あのバス停で始めて逢った日の事だ。「……わからな
金太郎 さん作 [562] -
星の蒼さは 54
「あの…アレ……いや、余り照れるとカッコ悪いか、…今暇?…いつの時代だよ……」ブツブツと呟きながら、ハルは美樹とアキの部屋の前をうろうろしていた。「もっと自然に…」「ハル……?」「!!!」「どうしたの?」いきなりの横からの声にハルは飛び上がってしまった。白いシャツにミニスカートという、男所帯には刺激的な格好で蒼いプラスチックの籠を抱えたアキがこちらを見る。「あ、れ、部屋からでちゃいけないん
金太郎 さん作 [607] -
航宙機動部隊前史・47
恒星間大戦開始時、ギャームリーグ側を構成するのは三宙邦・総人口八二億・全人類宇宙に占めるGDP比率六.六%・生産力は年間辺り正規の軍艦一六六万隻・その他の宇宙船舶四千万隻であったのに対して、フリースユニオン六宙邦は総人口三六八億・GDP全宇宙比は三0.八%・毎年軍用艦艇六七0万隻・民間宇宙船舶に至っては二億隻を建造する力があった。両陣営の間には実に四倍以上の差があったのである。だが、反面で用意さ
まっかつ さん作 [601] -
青よりも蒼く?
時は空暦1225年。世界は混沌としていた。人類三度目の大戦を経験した我等は、その惨禍を反省し、世界の協和と共生を目指すため国際連合「ユニオン」を結成した。世界は再生の一途をたどるかと思われた。アジア最大の大国、アキヌがユニオンに対し反抗声明を掲示、それに伴い、アキヌと友好関係にあった小国がアキヌ側についた。これにより世界は二分されてしまったのだった。それからの十年間、まるで泥沼のような戦いが続い
りべりおん さん作 [424] -
カウントダウン
…以下は、1997年の秋に、私[当時22才]が、近い内に撮ろうと考えた、自主映画用の近未来の物語である。…1999年12月31日、東京・中野失業中の谷・城太郎[24才]は、公園のベンチで、マンガを読んでいる。ある一本のヨンコマに目が留まる。コンピュータのケタが1900年になると同時に、世の中が大正時代になってしまうオチ。谷はマンガをゴミ箱に捨てる。…寒い、金もない、仕事も見つからない、そうだ、わ
たに さん作 [803] -
世界の在り方?
コード:EDEN強襲兵器ヴァルカヌスに対抗する為に発足したプロジェクト日本の国力は乏しく連合軍にはとても反抗出来るっは思えなかったしかし、新たに見付かった生物、通称:ADAMによって人工的に人間を進化させ、肉体強化そして武装を皮膚内に元素レベルで収納それにより歩兵でヴァルカヌスと渡り合えるまでの実績を出したいくらヴァルカヌスといえど対人戦では小回りが効かず分がわるいそこに付け込み正面から渡り合え
あきら さん作 [459] -
俺の通う学校は 第一夜 『門』ノ壱
――――ぴちゃん 蛇口から一滴のしずくが落ちた。 物音に敏感になっていた俺は、悲鳴を上げそうになり、慌てて両手で口をふさいだ。 …うぅ……かっこわる…。 俺は柳川遥架(やながわはるか)。一応いっておくが俺は男だ。こんな名前だからよく女と間違えられるが、外見は至って普通の男子。髪が少しつんつんしているのが悩みだ。 海清中学校の一年生になって約一か月がたつ。 そして俺は今、その海清中の校舎の
弥生 さん作 [459]