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SFの携帯小説に含まれる記事が1822件見つかりました。
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アジアンブロー -最上級の愛の物語- ・10
「どんな時でも 救世主は現れるものなんじゃな。いいかい?例え何が起ころうと諦めなければ世の中は捨てたもんじゃないってことだよ。サランと言ってな、 人間の祖先だった妖精じゃな。サランは虫の息の火の妖精に誓ったんじゃ。きっと、この世の中の何処かに水の妖精が居るはずじゃ、とな。何年かかろうとも、必ずや水の妖精を見つけて来ると。〈嫉妬〉は、その話しを聞いて密かに身を隠していたのじゃ。何か企んでいたんじゃ
よこま さん作 [479] -
テロリストたち ?
「赤松さんはそのときの戦争に参加していました。」陸は不機嫌な顔をして真琴の話しを聞いている。「サファル国は戦争に参加せず戦争事態にも反対していました。だから日本はサファルを駐留場所に選んだ…それにもサファルは反対していました」「駐留していたのは知っている。でも何でサファルは潰された?」陸が疑問に思うのは当然である。日本はサファルに駐留し、サファルは日本を駐留させていた。少なくともお互い敵対関係で
ロブ さん作 [433] -
テロリストたち ?
「何で殺した?」テロは無事鎮圧できた。だが陸のなんとも言えない怒りはおさまってはいなかった。「まぁ…これからこういう事はたくさんあるし…良い経験になったと思うし…」赤松は事をうやむやにしようとしている。しかしまだ赤松の顔から悲しみの表情は消えていなかった。「俺はそういう事を聞きたいんじゃない」陸はできる限り静かにそう言ったが声が怒りで震えていた。「何で殺した?」陸は赤松の胸ぐらを掴んだ。「待って
ロブ さん作 [433] -
アジアンブロー -最上級の愛の物語- ・9
‐第5章 ある老人の話し‐ 城下が賑わいを見せている頃、目を輝かせている数人の子供達がいた。 子供達は ある老人の話しを夢中になって聞いている。その老人は、真剣な眼差しの子供達を見て 大きく一服してから ゆっくりとその煙を吐いた。「まだ人間が現れる前の太古の話でな。人間がこの世を支配する前には、この世には妖精がおった。この世に生きる全てのものに妖精が宿っておった。勿論、空気や水にもな。そんな平和
よこま さん作 [516] -
航宙機動部隊前史・29
銀河元号七六0年―航宙遊牧民族は《ヘルマン作戦》を開始した。その最終目標は太陽系を制圧し、宙際連合を完全に滅ぼす―正に最終決戦だった。これに宙際連合は、六段構えもの防御ラインと三五万隻の大艦隊で持久戦に持ち込む《マルケリウス作戦》で臨んだ。だが、既に第一線級の軍人とエンジニアを補充し切れなくなっていた航宙遊牧民族側の戦力の六割が、徴募された傘下の航宙狩猟民族や星系・人工植民体―言わば《外人兵》か
まっかつ さん作 [448] -
アジアンブロー -最上級の愛の物語- ・8
東国カダン王没後、15年の歳月が流れた。王位継承第1位のシグマに即位の日が近づいていた。世界の中でも珍しいこの東大国は全体が4ヵ国に別れている。 その母体である東国の即位は、先の王が亡くなった場合、満15歳で行われる。 即位当日の朝。シグマとシナ将軍は本殿にあるカダン王に花を添えた。 「カダン王亡き後、良くここまで成長されました。」シナ将軍は深々とシグマに礼をする。 「シナ将軍、私は東国の王にな
よこま さん作 [478] -
星の蒼さは 2
「月から来たの?危ないぞ。反月運動、かなり高まって来てるから」事実、月からの女子留学生が乱暴された事件がつい3日位前にあった。「そんな事よりさぁ、どうしてこんな黒ずんでるの?雪」お構い無し。「黒ずんでるか?」「めっちゃ」「そうか」いつの間にかハルも座り込み、話に夢中になっていた。ひとしきり喋り、二人とも話し疲れてベンチにもたれかかった。時計は11時50分をさしていた。「あ、紅白間に合わなかった。
金太郎 さん作 [686] -
アジアンブロー -最上級の愛の物語- ・7
‐第4章 王子誕生(東国)‐「王様、おめでとうございます。」「シナ将軍、よくこちらまでおいで下さいました。」「我が東国の王子が誕生したと聞いて、いてもたってもおれず 参った次第でございます。」「それは誠にありがとうございます。東国の安泰はシナ将軍、貴方のお陰です。何時も感謝しています。」「有り難きお言葉。我が東国を お守りするのが、この私の使命でございます。」しばし二人の談話が続く。「んっ…」「
よこま さん作 [528] -
星の蒼さは 1
『序章・UNHAPPY NEW YEAR』12月31日。東京。嵐の夜。小さな屋根付きバス停のベンチに座って卯月晴(ウヅキハル)は空を見上げた。「畜生ォ。紅白の大トリ間に合わねェなァ」夜からにわか大雪。傘を忘れたハルは完全に立ち往生だった。目の前の人混みに目をやってみる。誰もがそそくさと家路を急ぎ右から左へ、左から右へと傘の山が流れていく。(・・・走るか)ハルは重たい腰をあげて、僅かにかかった雪
金太郎 さん作 [829] -
航宙機動部隊前史・28
銀河元号七四六年―航宙遊牧民族陣営は《チンギス=ハーン作戦》を発動して、中央域文明圏への本格的な反撃に移った。この作戦で宙際連合は一七六三00隻の艦船と、二0六0万人もの兵員を失い、二二の恒星系を奪われ、そこに住む市民を中心に六億人が強制連行されて行った。更に同七五三年、より大規模な《ヌルハチ作戦》が展開され、これには航宙狩猟民族の大半が参加し、艦船二八万隻以上・将兵四千万人に迫る大打撃を宙際連
まっかつ さん作 [478]