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スポーツの携帯小説に含まれる記事が746件見つかりました。
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ミットに向かって-7-
先発の真野先輩は初回から全力投球をして、刻士舘打線を押さえている。初回から全力投球などをしたら、大抵のピッチャーは5回、6回で投げられなくなってしまう。真野先輩も例外ではない。しかし、今の昂南には心強いピッチャーがもう一人いた。今年の大会から飛び入り参加した光だ。真野先輩は"たとえ自分が投げられなくなっても、光が投げきってくれる"そんな思いを胸に投げていた。回は進み6回、刻士舘高校の攻撃。いまだ
沢村エイジ さん作 [676] -
ミットに向かって-6-
シュッ・・・パシッ。シュッ・・・パシッ。「ナイスボール!よし、初日にしては上々だろ」野球部の練習が終わってから一時間がたっていた。もう、ボールもほとんど見えない。「えー!もう少し投げようぜ?」「俺を殺す気か。もうボールが見えないんだよ」不貞腐れたような顔をしてる光をなだめながら武司は家に向かった。光も後からついてくる。翌日は別メニューをこなす光の姿は無く、ブルペンで武司を相手にずっと投げ続けてい
沢村エイジ さん作 [671] -
ベースボール・ラプソディ No.29
「う〜ん……」 地区予選の初戦を翌日に控え、哲哉はトーナメント表を見つめて愁眉をつくっていた。「なんだぁ、またトーナメント表と睨めっこしてんのか? いい加減、気持ちを切り替えろってぇの」 練習前のアップを済ませた八雲は、そういってベンチで考え込む哲哉の横に腰掛けた。「そういわれてもなぁ、ここまでくじ運が悪いと、我が事ながらため息しかでないよ」 哲哉自らくじをひいたその組み合わせは、初戦の相手にこ
水無月密 さん作 [538] -
ミットに向かって-5-
試合の翌日から、一人で別メニューをこなしている光の姿があった。別メニューと言っても肩が強い光は投げ込みはせず、ひたすら走り込みだった。「来週から夏の甲子園予選大会が始まる。3年生にとっては最後の大会だ。気を引き締めていけ!!」練習を終え、監督が皆に伝える。それから大会の当日まで3年は死に物狂いで練習をこなした。もちろん光もだ。そして大会が始まった。真野先輩が復帰するのは2回戦からだ。真野先輩のた
沢村エイジ さん作 [671] -
ミットに向かって-4-
「神山がピッチャー!?」ベンチにいる誰もが驚きの声を上げた。「なぜ神山をピッチャーに?」平田コーチが鈴木監督に問い質した。「神山は肩が強いですし、毎日私らに隠れてピッチングをやってますから。試してみても良いと思いまして」鈴木監督は怒りを押し殺して言った。「プレイ!!」主審がそう告げると、神山はマウンドで深呼吸をする。ノーアウト、ランナー満塁0対6。神山はセットポジションから足を上げ、背中と腕を鞭
沢村エイジ さん作 [627] -
ミットに向かって-3-
先発は3年の藤沢先輩。守備はキャッチャーを武司が守っているが、そこ以外は全て3年が守っている。藤沢先輩は9イニング投げ切ったが、結局1対2で負けてしまった。「おい!次の試合は2年生主体のチームで戦う。相手も2年生主体だ!急いで準備しろ!!」どんよりとした空気の中を鈴木監督の支持が飛ぶ。本名、鈴木 勲(スズキ イサオ)。鈴木監督は現役時代、プロ入りも噂される程の投手だったが、ドラフト直前で肩を壊し
沢村エイジ さん作 [641] -
ミットに向かって-2-
練習試合の朝。少し早い時間に家をでた光は玄関横に置いてある自転車にまたがり、大きな欠伸をしてからこぎだした。昂南高校は光の家から自転車で10分くらいのところにある。欠伸をしながら涙を拭くと、目の前に見覚えのある奴が歩いていた。「よっ!武司」自転車に乗りながら背中を軽く叩く。「今日も一段とうるさいな」武司は顔を向けず、目だけで光をとらえる。「そんな事、言うなって!一緒に行こうぜ?」それからしょうも
沢村エイジ さん作 [655] -
スラム part83 最終話
「個人戦。残念やったね。」「仕方ないよ。敗けは敗けだし。」2日目の個人戦、俺は準決勝で市瀬に敗れた。有効1-2の有効1つ差だった。「それに、まだまだ高校の大会は残ってるしね。」「うん、次は優勝してる姿見せてね。」「次は絶対個人も団体も勝つよ。」「でもその前にベスト4のお祝いせなな。なんか欲しいものある?」「そうだな…」修二は悩んだあと決心して言った。「今度、ふたりでどっかに遊びに行こうよ?それが
やいち さん作 [653] -
スラム part83
駅のホームに着いて、電車が来るのを待っていた。「あっ!今日ミィと一緒に約束してんだった。」悠が思い出したような顔をして言った。「行ってこいよ。ミィなら待ってるだろうし。ホームのどっかにいるだろ。」修二が悠に言った。「そうする。悪いけど先行っといて。あっ、そこから乗ると電車がすいてるから、そこから乗れよ。」悠はそう言い残し走っていった。悠の言うことだ。あてにはしてなかったが、修二はそこで電車を待っ
やいち さん作 [499] -
ミットに向かって
太陽が照りつけるジリジリとした感覚。鋭い打球音。グラウンドのあちこちで砂埃が舞っている。ここは昂南高校のグラウンド。そして、今ライトでノックを受けている少年は飛んできた白球を補給すると、決して綺麗とは言えないフォームで、ホームへ矢のような球を投げた。白球は綺麗な弧を描きキャッチャーミットにおさまる。彼は神山 光(カミヤマ ヒカル)。中学から野球を始め、昂南高校に来てからも野球を続けている。テレビ
沢村エイジ さん作 [706]