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スポーツの携帯小説に含まれる記事が746件見つかりました。

 
  • ベースボール・ラプソディ No.15

     倒れ込んで大の字になる八雲。 その有様に大澤が愁眉をよせると、哲哉はボールを手にして得意げな顔をした。「八雲っ!」 頭を持ち上げた八雲に哲哉がボールを投げると、彼は手前でワンバウンドしたボールをキャッチして跳び起き、腕をぐるぐると回し始めた。「お〜しゃっ、始めっかっ!」 元気にマウンドへ向かう八雲に、哲哉は笑みをうかべた。「たとえ瀕死の状態でも、ボールさえ握らせれば元気になりますよ、あいつはね
    水無月密 さん作 [537]
  • ゴールへの葛藤 PART3 完結

    康太は全身に力が湧いてきた。とその時、前方に先程、追い越された30代前半のヒョロっとしたランナーが見え始めた。どうやらバテテきたみたいだ。よぉし、今度はさっきやられた分、俺がやり返してやろう。康太はジワジワとそのランナーに詰め寄り、追い越した。どうだ、ヒョロヒョロの兄さんよ。最後には最初に力を温存した奴が勝つのよ。お前の事、忘れないよ。お前は今大会で最も俺の闘争心に火をつけたライバルだからな。お
    フェリス さん作 [565]
  • ゴールへの葛藤 PART2 完結

    スタートから半分、ちょうど折り返し地点に康太は差し掛かった。ヤベー、俺のスタミナが徐々に弱っていく。折り返し地点に立っている、50代のおじさんが「頑張って!」と一声かけてくれたが、あの人は俺らの気持ちや苦しみは本当に分かっているのか。気楽そうに頑張れと声をかけるなら、お前も走ったらどうなのか。きっと走っていない奴は俺らの気持ちなんて分かりゃしないんだ。今、半分かぁ。ここで止まってリタイアしたい気
    フェリス さん作 [525]
  • ゴールへの葛藤 PART1

    物凄い緊張感が康太の体に充満する。心臓がバクバク外の冷たい空気に触れるとより一層胸の鼓動は高まる。今日は地元のマラソン大会。海に面したこの10キロのシーサイドコースは成人男性には恐怖感を与える。しかし、彼らには大きなチャレンジ精神が備わっており、己の限界とゴール時の達成感を酔いしれたいと思うのであった。康太もその一人で、今年で25になりちょうどその記念にでもという気持ちでこのマラソン大会に挑戦し
    フェリス さん作 [605]
  • ベースボール・ラプソディ No.14

     薄暗い早朝のグランド。 その中にひたすらバットを振りつづける、大きな人影が一つ。「よくもこの鈍った体で、あいつの速球に反応できたもんだ」 悲鳴をあげる掌を見つめ、大澤は喜々として呟いた。 前日の興奮覚めやらぬ彼は、騒ぐ血を押さえきれずにこの場にきていた。「あれ、大澤さんもきていたんですか」 不意に声をかけられ、乱れる息もそのままに大澤は振り返った。 そこには哲哉を先頭に、今日から彼の仲間になる
    水無月密 さん作 [536]
  • スラム part78

    「すごい。」椿にはその言葉しか出てこなかった。柔道のことをよく知らない椿でもいまさっきの修二の状況がまずかったのはわかった。まわりの人の声がさっきからよく耳に入る。「おいおい、翔星の市瀬相手にあの選手くらいついてんぞ。」その市瀬という選手が椿にはすぐに修二の相手だとわかった。にぎわう場内に響いた関西弁。それからすぐに修二が技を外した。きっと修二の知り合いなんだろう。再び定位置に戻った修二の目は集
    やいち さん作 [464]
  • ベースボール・ラプソディ No.13

     遠ざかっていく大澤の背を見送った八雲は、笑みをうかべて哲哉に語りかけた。「これであと一人だなっ!」「それもお前と大澤さんのおかげで、解決しそうだよ」 首を傾げる八雲をそのままに、哲哉は三塁方向にむかって叫んだ。「お前はどうするんだ、しゅうっ!」 哲哉が呼びかけた先では、先程から勝負を観戦していた黒ジャージの少年が、好意的な視線を哲哉達にむけていた。「俺も明日からでいいかな?」「ああ、歓迎するよ
    水無月密 さん作 [529]
  • ベースボール・ラプソディ No.12

     相対する大澤は、バットを握る手に力が増していた。 レベルの上がった投球フォームを目の当たりにし、眠っていたスラッガーとしての嗅覚が、瞬時にその危険性を嗅ぎとっていたのだ。 大澤の反応をよそに、八雲のしなやかで力強い投球動作は、流れるように続いていた。 そして右腕が振り抜かれた時、無機質なボールは命を吹き込まれ、大気を切り裂きながら白い軌跡を描き始めた。 速度に換算すれば、確実に百四十キロを越え
    水無月密 さん作 [548]
  • ベースボール・ラプソディ No.11

    「そう心配するなって、確かに大澤さんは凄いバッターだけど、負けやしないさ。 何たってオレのストレートは小次郎の折り紙付きだからな」 そういって哲哉の肩をたたくと、八雲は屈託のない笑顔をみせた。「…わかったよ、俺もお前を信じる」「おう、だから次は全力でいくぜ」「えっ、…まさかお前、今のは全力じゃなかったのか?」 如実に驚く哲哉に、八雲は怪訝な顔をした。「無理して投げんなっていったのは、アンタでしょ
    水無月密 さん作 [506]
  • 空より高く 〜1cm〜

    陸上の大会を初めてみたのは、空夏の地元で行われた高校総合体育大会。そう。インターハイだ。スポーツで上を目指すものが、皆 目指す 最高の舞台。ここが最終地点。この大会だけのため。ただ頂点を狙ってこれから戦うアスリート達。その緊張感MAXの大会に、鬼ごっこで、迷いこんだ女の子。空美。みーんみんみんみん夏ですよアピールしてくるセミ。(セミの抜け殻みして脅かそうとしてくる男子うざいんだよなぁ…。)8時を
    そら さん作 [517]
 
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