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スポーツの携帯小説に含まれる記事が746件見つかりました。
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ベースボール・ラプソディ No.10
その願いは、幸運にも聞き入れられた。 打球は推進力の低下とともに左に曲がり始め、フェンス手前でファールゾーンへときれていった。 二球目と同じ外角勝負を選んだ哲哉だったが、彼が辛辣だったのはボール半個分外にはずして要求したことである。 それを大澤が強引に打ちにいったため、打球に微妙な横回転がかかり、この結果を呼び込んでいた。 安堵のため息をつく哲哉。だが、勝負はまだ終わってはいない。「タイムお願
水無月密 さん作 [557] -
空より高く
なんでだろう。あのたった一瞬でなんであんなに人を魅了できるのだろう。走る 跳ぶ 投げる 全てのスポーツの基本があつまっていて陸上という、ひとつの枠に いくつもの種類があってたった一瞬なのにたった一回でもそれだけのために頑張ってること、一瞬で熱意も感情も伝わってくること、 まったく知らないあのこでも、勝手に鳥肌がたって私に感動を与えてくれる。私も感動を与えられるかもしれない。あたしも陸上やりたい!
そら さん作 [529] -
ベースボール・ラプソディ No.9
哲哉は驚きを隠せずにいた。 八雲の投げた球は百三十キロ台の球速がある。 それをコーナーいっぱいについているにも拘わらず、二年以上のブランクがある大澤は、たった二球で合わせてきた。 この男の非凡さを、哲哉はあらためて痛感させられていた。 カウントはツーナッシング。明らかに守り手が有利な情況であるが、守備についている者でそう感じている者は誰もいなかった。 大澤が放出する目に見えぬプレッシャーを、皆
水無月密 さん作 [585] -
ミラクル野球 一話
かなりの強運を持つ西郷にも弱点があった。それは勉強ができないことだ。唯一勉強ができない西郷。しかし、現実では有り得ないが、強運だけで県立高校に合格したのだ。たまたま西郷が昨夜勉強した所が全部当たっていて、ほぼ全教科90点以上。面接では まさかの親戚で、なにも緊張することなく発表。こんなことがありえるのだろうか。西郷も自覚していた。俺意外にも強運はいるそう西郷は思ったのだ。西郷が入学した高校青森県
シロ助 さん作 [601] -
ミラクル野球
2009年。夏日々 夏の暑さに負けず地獄のような練習に励む野球少年達。この少年達の夢は甲子園出場だ。そして優勝。ドラフト一位でプロデビュー高校球児なら誰でも夢みる話だろう。しかし、そんな夢を掴むには、夢のまた夢。数々の練習を重ねないと叶えられない夢。そんな儚い夢を叶えようとする高校生達であった。しかし、自分の力とは反対に、強運だけで甲子園に行こうとする人が現れた。西郷 彰生まれてすぐに母親に殺さ
シロ助 さん作 [598] -
ベースボール・ラプソディ No.8
「随分と長い相談だったな」 ようやく守備についた哲哉に、大澤はおもむろに語りかけた。「それだけの価値がある相手ですからね」「その割には、内野の守りが二人しかいないじゃないか」 二塁手が一塁手を、遊撃手が三塁手の守備をカバーする変則守備を目にし、少し皮肉って大澤は笑みをうかべた。「あいにくと、部員が七人しかいないものですからね。大澤さんには外野を重視した方が、得策だと思ったんですよ。 それより、そ
水無月密 さん作 [574] -
籠球
今日は高校受験の合格発表…俺の番号は3264、3264…俺の名前は 宇山 籠姫。かごめって読むけど、男だ。親がバスケをやっていて、「籠」っていう文字は絶対入れたいと父親がうるさかったからこんな名前になったって母さんから聞いたことがある。こんな名前だから、幼少のころから父親にバスケを習ってた。当然、ミニバスやってたし、中学でバスケ部だった。けど、どっちも俺のワンマンチームだったせいか、いつも一回戦
籠姫 さん作 [540] -
ベースボール・ラプソディ No.7
放課後、大澤は約束通りグランドに姿をあらわした。 制服の上着を脱いだだけの姿でバッターボックスに立つ大澤は、軽く素振りをして体をほぐしていた。 その空を切り裂く音はとてもブランクがあるとは思えず、マウンド上で八雲と打ち合わせる哲哉は、不快感を顕にしていた。「大澤さんを引っ張り出したまでは褒めてやるが、この勝負は余計だったな」「不愉快なやつだな、はなっから勝ち目がないような事いうな」「条件が不利
水無月密 さん作 [565] -
ベースボール・ラプソディ No.6
それを目の当たりにした八雲は直感した。今を逃せば、この人は野球への道を永遠に閉ざしてしまうだろうと。 そう思った刹那、八雲は形振り構わずに叫んでいた。「繰り返させるもんかっ、大澤さんが敬遠されるなら、オレがその後で打って相手に後悔させてやるさ。だから、過去に縛られてちゃ駄目だっ!」 八雲のまっすぐな想いに、大澤は立ちくらむほどの衝撃を受けていた。 その言葉は、かつて仲間の奮起を信じ、孤独な闘い
水無月密 さん作 [568] -
ベースボール・ラプソディ No.5
翌朝、大澤が自宅を出ると、満面の笑顔で八雲が待ち構えていた。 深くため息をついた大澤はその存在を無視して学校に向かうが、八雲は気にせずその背中に語り続けた。 そして校門へたどり着くと、そこで大澤の忍耐力が臨界を向かえた。 振り返き様、八雲に左の拳を叩き込む大澤。 一見細身に見える彼だが、その筋力は常人離れしており、簡単に数メートル先まで殴り飛ばしていた。 痛々しく上半身を起こす八雲に、大澤はき
水無月密 さん作 [547]