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スポーツの携帯小説に含まれる記事が746件見つかりました。
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サークルチェンジ #21
「おやじのバカヤロー!」「おやじのクソッたれ!」隼人は職員室を後にすると校門を飛び出し、下校中の他の生徒の目も憚らず泣きながら走り出していた。母子家庭の長男である隼人にとって秋吉の厳しくも優しい、まるで父親のような接し方はたまらなかった。と、同時に閉じ込めていたはずの実の父への怒りや憤りが隼人の中で渦巻いていた。野球の試合でどんなにヤジられ家に帰ろうと、学校の行事はいつも一人だろうと、長男である
Hollow Man さん作 [655] -
誰が為に我は走る 5
あの時程、親友という存在のありがたさに感謝したことはなかった。瞳のあの言葉にどれだけ自分の心が助けられたことか。それ程、私は彼女を信じていた。放課後、瞳の言葉通り、復帰することを前提に今後のことを相談するため剣道部の部室を訪れた。 彼女ならきっと快く協力してくれるはず。期待を胸にドアノブに手を掛けた時だった。「へー、麻倉さんそんなに悪いんだ?」「じゃあ、もう剣道は無理なわけ?」中から同期の仲間
仲 技 さん作 [524] -
スラム part27
日曜。大会の会場はすでにたくさんの柔道家でいっぱいだった。まぁ大会開始は10時だったのに、来たのは11時半、いっぱいなのは当たり前だろう。私学大会は私学の高校のほとんどが出場する大会だ。もちろんのこと、野球と同じように私学には名門校が多い。…もしかすると気付いている人もいるかと思う。なぜ私学である俺の通う高校、本山高校は出場していないのか。それは、本山高校には柔道を教えられる先生がいないことが関
やいち さん作 [490] -
スラム part26
「彰太!!その入り方じゃ駄目だ。相手のバランス崩してからだ。」慶吾の声が響いている。慶吾から話を聞いてから5日が経った。指導してるところを見たかぎりでは話はついたようだ。なんにせよ、次の団体戦は河野にでてもらうしかないからな。頑張ってもらわないとな。修二は次の大会のことを考えていた。スパンッ!!修二の足が浮いた。「スキあり〜。」悠が笑いながら言った。「お前、ズルいぞ!!」「よそ見してる方が悪い。
やいち さん作 [504] -
スラム part25
「1年か…。ってことは11月の終わりまでは完全復活できないってことか。もったいねぇよ…強いのに。」「なっちまったもんは仕方ないだろ。俺は別にケガでどうなってもたいして気にしてないしな。でもよ…」「でも、なんだよ?」「やっとのことで推薦掴んだあいつがよ。俺に罪悪感感じたせいでここにきちまうなんてよ。」「河野のことはどうするんだよ?」「彰太とはきちんと話するよ。あいつの真意を聞きたいからな。」「わか
やいち さん作 [538] -
サークルチェンジ #20
隼人「失礼します。」職員室に入り、中を見渡すと秋吉が日誌を書く手を止め手招きしている。隼人は秋吉の所まで行くと後ろに手を組んだ。秋吉「どうだ反省したか?」隼人「はい、すいません。実は…」秋吉「話さなくていい。お前の家の事情は担任から聞いてる。」秋吉が隼人の話を制し、本題を切り出す。秋吉「野球頑張ってんだろ?しかし監督や責任教師がいなければ大会に出られないことぐらいわかるだろ?」隼人「そのことは考
Hollow Man さん作 [609] -
スラム part24
「んで、その三人とケンカしたってわけだ。」「それで?お前がそんな不良に負けるとは思わねぇけど、なんでケガしたんだよ。」「それだよな。重要なの。まぁはじめの一発で一人は倒したんだ。それから、二人目倒したときから、左腕がちょっと痛みだしたんだ。実は大会明けてからずっと痛かったんだよ。んじゃあ、最後の一人ブッ飛ばそうってときに、はじめに倒したやつがパイプみたいなので殴りかかってきて、」「それを左腕で防
やいち さん作 [552] -
スラム part23
「マジか!?」ミスドで慶吾は叫んでいた。「マジですよ。」河野がにやつきながら言った。「やったじゃねぇか!マジで嬉しいよ。」慶吾は心底嬉しかった。柔道部だった河野にラグビー部からの誘いに乗ってみてもいいんじゃないかと、ラグビーを進めたのは慶吾だったからだ。慶吾はホントは河野に柔道を続けてほしかったが河野にはやってみたいことをやらせてやりたかった。仲の良い後輩だったからだ。「俺柔道好きだったから、辞
やいち さん作 [558] -
サークルチェンジ #19
隼人が再び爆睡モードに入って30分後、社会科担当教諭の秋吉が隼人の机の前に立っていた。「ウ、ウウンッ」秋吉はわざと大きくノドを鳴らすが、隼人は起きない。秋吉「黒沢、もう5時限目始まってるぞ!」秋吉が起こそうと話しかけるが、隼人応答なし。黒沢!黒沢!!!黒沢隼人!!!!!!!隼人「!!!!!!!」隼人は秋吉の怒声に目を覚まし、あたふたと本を広げ音読を始める。隼人「あっえーと、とうきゅうどうさにおけ
Hollow Man さん作 [657] -
スラム part22
いつもの駅のホーム。乗り換えのために別の駅に向かおうと階段を下って駅を出た。「慶さん!」後ろから声がした。聞き覚えのある声に感じて振り向いた。「おっ、彰太じゃんか。久しぶりだな。」「久しぶりっす。ちょうどよかった。今度慶さんに会って話そうと思ってたことがあるんですよ。今空いてますか?」「あぁ、今から帰るとこだったしな。いいぞ。」「それじゃ、ミスドでいいですか?」「おぉ」そう言って彰太とミスドに行
やいち さん作 [551]