携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> Jumpin' Five 33

Jumpin' Five 33

[321]  曽根菜由美  2006-12-07投稿
見ればわかるって。
「鍵盤きつそうだね。でも、2人で頑張ってくれるでしょ。」
美加がえーっ?!とか言っている。和やかな雰囲気だ。
「あーのぉ、畑中さんは鍵盤できます?」
私は、畑中さんにも譜面を見てもらいたかった。
「そうか。鍵盤3人だったのか。オレらダメだもんな、サトシ。」
「ト音記号も読めませんから。」
話にならない人たち。
「うん、この程度なら。こっちだろ?まさかこっちじゃ…。」
「あ、グロッケンの方です。」
「だよな。OK!できると思う。」
畑中さんが答えてくれて、私は安心だった。もうこれで、畑中さんもやめれない雰囲気だぞ。しばらくは続けてもらうよっ。そうアンコンまでは。
 アンコンに出ようという雰囲気ももう抜け出せないようになってきていた。
 夜の10時過ぎまでこうして話し込んで、我々は帰路についた。

♪  ♪  ♪

 次の火曜日、練習に行くのだが、どうしようか少し迷った。
 いや、サボりじゃないぞ、体がきついのだ。
 でも、沢井さんが早く来て、打楽器を出してくれる。進一さんが来る。そして、アンサンブルのメンバーが来る。私一人が休んで、他4人が来ていたら、顰蹙ものだ。
 つまり、行こうと思えば行ける体調なのだ。
 頭痛とか腹痛とか、症状がはっきりしていれば、薬に頼るっていう手があるけど、体がだるいっていうか、吐き気がするっていうか、とにかく気分が悪いのだ。でも、そう言うほどのものでもない。
 じゃあ、行かなくちゃ。病弱だということに甘えてはいけない。
 私はスクランブル交差点の信号を横断して、そう決心した。なんだかんだ迷いながら、足だけは練習場に向いていたのだ。
 交差点を通ってしばらく歩くと、公園通りに出る。そこを横切ると、某ファーストフード店がある。練習場はそこよりさらに先。
(だるいよ…。)
いつもは遠いと感じないこの道を、遠いと感じている。

感想

感想はありません。

「 曽根菜由美 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス