あなたの『猫さん』2〜いつもの朝〜
「おはよう、猫さん。すぐに、ごはんにするから、ちょっと待ってて。」
―猫さん
あなたは、わたしの事をそう呼ぶ。その呼び方に、たいして意味はないのでしょ?わたしが『猫』だから、あなたは、ただ、見たままにそう呼ぶだけ。それは、あの日から変わらず、そしてこれからも変わらないのでしょうね。でも、悪い気はしないわ。それに、毎朝、自分の食事もそっちのけで、わたしのごはんの準備をしてくれるあなたの後ろ姿をみていると、「あぁ、ここが自分の居場所なんだ。」って気持ちになって、その度に、〈自分〉っていう存在を認識して、何だか照れくさいような、くすぐったいような気持ちになるの。あなたの『猫さん』になって初めて、こんな気持ちを知ったの。この気持ちをなんと呼べばいいのか、猫のわたしには分からないけど、不思議ね。なんだか、とても素敵な事のように思えるの。
そして、朝の白い光の中、ふたりで朝食をとる時間は、わたしにとって大切な時間。あなたの朝はいつも、プレーン味のシリアル。そして、わたしは、あなたの作ってくれた、〈猫のごはん〉(猫まんま)。それと、あなたがくれる、シリアルを食べ終えた後のミルク。朝食の最後に、その香ばしくて甘いミルクを舐めながら(コレが美味しいのに、何であなたは飲まないのかしら?)、わたしはこう言うの。
「にゃあ。」
―美味しかったわ、ありがとう。
そうすると、あなたはいつも、その優しくて温かい、まるでお日様みたいな手で、わたしの事を撫でてくれるから。そしてそれは、わたしにとって、何よりの、とても幸福な時間なの。
―猫さん
あなたは、わたしの事をそう呼ぶ。その呼び方に、たいして意味はないのでしょ?わたしが『猫』だから、あなたは、ただ、見たままにそう呼ぶだけ。それは、あの日から変わらず、そしてこれからも変わらないのでしょうね。でも、悪い気はしないわ。それに、毎朝、自分の食事もそっちのけで、わたしのごはんの準備をしてくれるあなたの後ろ姿をみていると、「あぁ、ここが自分の居場所なんだ。」って気持ちになって、その度に、〈自分〉っていう存在を認識して、何だか照れくさいような、くすぐったいような気持ちになるの。あなたの『猫さん』になって初めて、こんな気持ちを知ったの。この気持ちをなんと呼べばいいのか、猫のわたしには分からないけど、不思議ね。なんだか、とても素敵な事のように思えるの。
そして、朝の白い光の中、ふたりで朝食をとる時間は、わたしにとって大切な時間。あなたの朝はいつも、プレーン味のシリアル。そして、わたしは、あなたの作ってくれた、〈猫のごはん〉(猫まんま)。それと、あなたがくれる、シリアルを食べ終えた後のミルク。朝食の最後に、その香ばしくて甘いミルクを舐めながら(コレが美味しいのに、何であなたは飲まないのかしら?)、わたしはこう言うの。
「にゃあ。」
―美味しかったわ、ありがとう。
そうすると、あなたはいつも、その優しくて温かい、まるでお日様みたいな手で、わたしの事を撫でてくれるから。そしてそれは、わたしにとって、何よりの、とても幸福な時間なの。
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