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Lovers Sweet 最終話

[397]  和華  2006-12-08投稿
…その後、飛希と冬夜の婚約披露が執り行われ、二人は正式なフィアンセとなった。
父は電話の主の正体を知って驚いていたが、素直に二人の婚約を喜んでくれた。

父の会社も、約束通り冬夜の会社の融資を受け、倒産を免れた。しかもすっかり、元通りの経営状態にまで回復していた。


それから3年後の春…。桜舞う季節に、飛希と冬夜は結婚した。(ついでに時期を同じくして、冬夜の父の会社と、飛希の父の会社も業務提携を結んだ。)

満開の桜と沢山の人々に祝われながら、二人は盛大な結婚式を挙げた。

そしてその夜、ホテル・ラグーンのインペリアル=スイートのベッドの上で、冬夜は自分の隣でスヤスヤ眠る新妻・飛希の寝顔を見つめながら、三年前と同じことを呟いたのだった。

「約束するよ…。君を幸せにする…。ずっとずっと大切にするよ…。僕の愛しい人…──。」

するといつの間に起きたのか、飛希がゆっくりと目を開け、「私も愛してる…。冬夜…。幸せになろうね…。」と呟き、冬夜にゆっくりとキスをした。

冬夜はそんな飛希をギュッと抱き締め、「うん…。」と頷きながら飛希の髪を撫でると、抱き締めたまま眠りについた。

二度と離さないように…。
二度と離れないように…。



…──後に、このインペリアル=スイートは、従業員のあいだで別名【ラバーズ=スイート(Lovers Sweet)】と呼ばれるようになり、恋愛成就の部屋として密かに噂されるようになったのだった…──。

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