風
何人かゾロゾロと集まって行く中で各班の係長が会費を集め始めた。「今日は急遽決まった会食会で予約なしだから前金制で一旦皆さんから1万円預かります 後で給料日に返金します。持ちあわせが無いものは立て替えますので手を挙げて下さい。」周りが急に静かになりそれぞれが1万円を各係長に渡していく。柚木は動揺した。まさか1万円しかなくしかもそれが今月の生活費だなんて言える筈がない。持ちあわせがないと言ったところで明日返さねばならない。断るなら今しかない!でも理由は何て言うんだ!焦る気持ちと惨めさが混じり柚木は泣きそうになった。その時慎が柚木の手を引っ張り「柚木、行こうぜ」と言った。柚木は何が何だかわからないまま店の中に入って行った。「あの、私今日は帰ります。子供が居て帰らなきゃ行けなくて、お金も持ちあわせがなくて、だから申し訳無いけど帰ります」柚木の目には今にも溢れそうな涙が慎の目にははっきり写っていた。慎は「だったら最初から来ないだろ?それに今日は楽しむってさっきヒロとも約束したじゃん、お金の心配はしなくていーよ、たいした金額じゃないからさ」優しく笑う慎を見てますます柚木は自分が情けなくなった。
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