暗闇の女?
「……そ…それで その志津恵って女は…どうなったんですか?」僕は彼女の話に全身が震えているのが分かった。 「……ごめんなさい、少し気分が悪くなってきたわ……」 「こっちこそごめんなさい…、そんな過去があったなんて…でもこれで母が あの後なぜあのアパートを出てしまったのか分かる様な気がします…」僕は震えている彼女の背中を擦った。 「ありがとう…大丈夫よ、黒木志津恵は あの後 裁判で、『行動制御能力に質的な障害あり、犯行時は心神耗弱状態だった』って言うありきたりの弁護で もう既に刑務所から出ているって聞いたわ。…その後、精神病院に入院させられたそうなんだけど……」 彼女は その場にしゃがみ込んでしまった。「そ…そして、どうなったんですか?」 ……。彼女は黙ったままだった。 「そ…その志津恵なんですね?母を襲った狂った女はっ!」 僕は涙と怒りが止まらなかった。 「…わからない、ただ…最近…病院を脱走したって言う事を聞いていたの…そして、あなたの お母さんからの電話…」 「わかりました…行きましょう。僕は これで益々決心しました。全部自分の都合じゃないか、何の罪の無い母や、あなたまで…… それって絶対に おかしいよ、 僕が全て終らせてやる。」 僕は階段をまた上り始めたんだ。ただ…居間から漏てくるテレビのニュースをよく聞いていればよかったと思ったのはずっと後の事だった。
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