【ナイト・オン・ドラグーン】Story::30†
「っあ!?」
ギースの放った斬撃は左肩に熱い衝撃を残した。
斬り飛ばされ、転がる。
アインは左肩を押さえ、立ち上がり、床にある自分の剣の方へと走った。
すくい上げ、構える。幸いにも傷は浅かったものの、肩から血が腕へとつたわり、滴った。
必死でギースを捜す。
「後ろだぁ!!」
ギースの声がし、すぐさま振り返った。アインは背後から迫ってきていた殺意の刃を受け止めた。
が、力負けしてしまい、弾き飛ばされた。
「ヒャーハッハッハ!!弱ぇなぁ!オイ!!」
ギースは甲高い声を上げながら剣を奮った。
四方八方から迫りくる刃の軌道に合わせ必死に剣で防御した。
連続する金属の衝突音が部屋にこだました。「ドウシタ!ドウシタ!?ソンナモノカ?」豹変したギースは口々に喚き散らす。
「オマエモカ!オマエモナノカ!?」
「…くっ」
ギースのめちゃくちゃな力による剣を受け止める度にアインの腕が痺れ、剣が弾き飛ばされそうになる。
「トットト、シネ!!」
ギースが頭上高く、剣を振り上げた。
アインの脳天を目掛け、一気に振り下ろす。
アインも剣を夢中で突き出した。
カラン、と乾いた音を立てて、剣が落ちた。
「がぁ…?ぁっ…は」
ギースが棒のように立ち尽くし、だらし無く腕を垂らした。
アインが突き出した先には、ギースの胸を捉らえていた。
貫いた剣をアインは引き抜く。
口から大量の吐血をし、ギースがその場に崩れた。
「なぜ…だ。」
ギースが信じられないような眼差しでアインを写していた。
「トドメ、という時に限ってギース、あんたはオーバーアクションなんだよ」
荒く肩で息しながら、アインも座り崩れた。
『ギース…!』
妖精がギースの顔を覗き込んでいた。
「俺の負…けだ。」
ギースはうつろうな目を妖精に向けていた。
「すまねぇな…ウンディーネ…俺なんかと、契約しちまったばかりに…」
『馬鹿ぁ!すまねぇとかいうなよ!!死ぬな!ギース!』
ウンディーネと呼ばれた妖精は泣き叫ぶような声を上げ訴えていた。
アインはその二人の光景を唖然として見ていた。
祭壇の方で硝子が砕け散る音を聞いた。
祭壇にあった、青い宝玉、神水の鍵は消滅していた。
ギースの放った斬撃は左肩に熱い衝撃を残した。
斬り飛ばされ、転がる。
アインは左肩を押さえ、立ち上がり、床にある自分の剣の方へと走った。
すくい上げ、構える。幸いにも傷は浅かったものの、肩から血が腕へとつたわり、滴った。
必死でギースを捜す。
「後ろだぁ!!」
ギースの声がし、すぐさま振り返った。アインは背後から迫ってきていた殺意の刃を受け止めた。
が、力負けしてしまい、弾き飛ばされた。
「ヒャーハッハッハ!!弱ぇなぁ!オイ!!」
ギースは甲高い声を上げながら剣を奮った。
四方八方から迫りくる刃の軌道に合わせ必死に剣で防御した。
連続する金属の衝突音が部屋にこだました。「ドウシタ!ドウシタ!?ソンナモノカ?」豹変したギースは口々に喚き散らす。
「オマエモカ!オマエモナノカ!?」
「…くっ」
ギースのめちゃくちゃな力による剣を受け止める度にアインの腕が痺れ、剣が弾き飛ばされそうになる。
「トットト、シネ!!」
ギースが頭上高く、剣を振り上げた。
アインの脳天を目掛け、一気に振り下ろす。
アインも剣を夢中で突き出した。
カラン、と乾いた音を立てて、剣が落ちた。
「がぁ…?ぁっ…は」
ギースが棒のように立ち尽くし、だらし無く腕を垂らした。
アインが突き出した先には、ギースの胸を捉らえていた。
貫いた剣をアインは引き抜く。
口から大量の吐血をし、ギースがその場に崩れた。
「なぜ…だ。」
ギースが信じられないような眼差しでアインを写していた。
「トドメ、という時に限ってギース、あんたはオーバーアクションなんだよ」
荒く肩で息しながら、アインも座り崩れた。
『ギース…!』
妖精がギースの顔を覗き込んでいた。
「俺の負…けだ。」
ギースはうつろうな目を妖精に向けていた。
「すまねぇな…ウンディーネ…俺なんかと、契約しちまったばかりに…」
『馬鹿ぁ!すまねぇとかいうなよ!!死ぬな!ギース!』
ウンディーネと呼ばれた妖精は泣き叫ぶような声を上げ訴えていた。
アインはその二人の光景を唖然として見ていた。
祭壇の方で硝子が砕け散る音を聞いた。
祭壇にあった、青い宝玉、神水の鍵は消滅していた。
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