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Oracle:16-4:真相

[417]  ガレック  2006-12-21投稿
第6ディメット暦187年14月03日
〜???????〜


長い廊下の先に巨大な扉がそびえている。彼の身長だと余計巨大に感じるだろう。
 彼が扉の前に立つと、ひとりでに扉は開きだした。
扉の先、俯瞰する事ができたなら、その部屋はドーナツ型に見えるだろう。事実、ドーナツ型なのだ。
その外側の壁には、6つドアがついている。
彼が入ってきた扉の真っ正面、さらに長い廊下が続いている。
彼はドアの中の一つのドアのドアノブに手をかけ、そのドアの先の部屋へ入っていった。





「何のようだ、オーレン。」

「君にとっておきの物を持ってきたんだよ。」

「なんだよ、そりゃぁ。」

「フン、そう焦るな。別に逃げる訳じゃない。」

そう言いながら、オーレンは一枚のディスクを取り出した。
「これだよ。」

「なんだぁ、そりゃぁ?CD-ROM?」

「そう。ある人物データの入った………ね。」

「……!!、それ早く貸せ!!」
もう一人の男はオーレンからディスクを奪い取ると、すぐに部屋にあったパソコンにディスクをいれた。

「……………………………ほぅ、リオン・ライオットのデータかぁ…………。」

「気に入ったか?」

「ヘッ、タリメーだ。」

「そうか、ならしっかり見てみな。
…………グレン。」

「ああ、恩にきるぜ。」

「気にするな。」

「だが……禅煌のデータがねぇじゃねぇか。」

「………あいつはもう剣士じゃない。気にするだけ無駄だ。」

『バタン』

ドアが閉まり、部屋にはグレン一人。
彼は食い入るようにリオンのデータに見入っていた。

「フフヒヒヒヒヒヒヒ、決めたぜぇ。次の獲物をよぉ。ヘッヘッヒッヒッヒッ、ゾクゾクしてきたぜぇ。クックックックックックックックッアーハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ、アーハッハッハッハッハッハッハッハッハッ…………………」

血に飢えた獣のような目を更に血走らせ、次なる殺戮の宴に狂喜する……魔物のような男の脳には、すでに血祭りにあげられたリオンの遺体が転がっていた。















第16-4話『真相』完

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