携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> Jumpin' Five 48

Jumpin' Five 48

[365]  曽根菜由美  2006-12-21投稿
12月も半ば過ぎると、冷え込みが一段と厳しくなる。生徒の中でも、風邪が流行している。私は体が丈夫なので(はっ、本当か?)、生徒が風邪ひいていても、うつされたりすることは滅多にないのだが、一度ひくとはまる人なので、気をつけないとならない。職員の間でも、うつされそうで嫌ね、とか言っている人がいる。授業に行くの嫌ね、とか言っている人もいる。それじゃ仕事にならんだろ。
 ところが、その嫌な予感が当ってしまった。
 だいたいのパターンは決まっている。月曜日の夕方ごろ、具合が悪くなり始める。そして、火曜日はムリして、水曜日に死亡する。その話ょ進一さんにしたことがあるが、その火曜日が良くないと言う。言われてみればそうだ。
 今回の場合もそのパターンで、月曜日の放課後から頭痛がし始めた。進一さんの言葉どおりだと、火曜日はムリしてはいけない。でも…休むと練習にも穴が開く。出席率96%はやはり維持したい。とりあえず薬を飲んで、その日は寝ることにした。喉の痛みも少しあり、やはり生徒の風邪という感じであった。
 熱はなかった。なので、火曜日は出勤してきた。有給はあと4日だからな、有効に使わないと。授業は2時間だけだし。しかし、その1時間目のあと、喉の一味がつらく感じた。飴では効き目がない。頭痛もひどくなってきた。期末テストが終わって、成績処理の真っ只中。休むと仕事が遅れる。しかし、ここへ来ても集中しない。下手に手をつけて、間違うことだってある。
 出席簿を開いて、やっぱりやめたと閉じた。頭を抱えて、下を向いてしまった。
 そんなこんなで、かなり具合の良くない状態で、私は無謀にも練習に行こうとしていた。本番も終わってたいしたことやってないんだから、休めばいいのに。しかし、私の頭の中で、アンコンのことがふと思い浮かんだ。アンコンの練習をまずやるのだ。それに一人でも欠けたら…。ただでさえ、一人欠けてるのに。
 寒い…。階段をやっと昇って外に出ると、私は力尽きたように、歩道の脇にある腰掛けに座った。本当は横になりたいが、それじゃホームレスと変わらない。吐き気も少しある。ああ!酔っ払いとも変わらんではないか!いつもは遠いと感じない距離をゆっくり少しずつ歩いて、練習場に向かった。着いたころには、7時過ぎですでにチューニングに入っていた。

感想

感想はありません。

「 曽根菜由美 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス