万華鏡(15話)
『ホントに治療、しなくていいのかよ‥。
俺にはホントのこと全部話せよ‥!』
俺は説明を受けた後、
瞬のところに行った。
部屋には瞬1人しかいなかった。
「‥‥‥。」
瞬は黙った。
ほんの数分だったと思う。‥けどその時間がとてもとても、長く感じた。
「‥したいに決まってるだろ‥?」
瞬の声が静かに響く。
「やり残したことだって、これからしたいことだって‥沢山ある。
‥まだ死にたくねーよ。
けどな‥
お袋が夜まで働いて
疲れてここにくる姿‥
もうみたくないんだ。
‥たとえ治療したとしてもきっと長くない‥
最期くらい‥孝行したいんだよ‥」
『‥そんなことお袋が喜ぶわけねーだろ?!
元気な顔見せる方がいいに決まってんだろ!』
「‥‥‥‥」
『金は大丈夫だから!
おまえが心配することじゃない。』
「‥‥‥」
『‥治療受けよう?』
「‥‥‥」
『‥なぁ?』
「‥‥‥」
『‥‥‥‥。
‥おまえはさ、
学校で人気者だし‥
女の子にはモテるし、
頭はいいし、
運動神経もいいし‥
いつも比べられてさ‥
‥正直、
すげー嫌だった。』
「‥‥‥」
『‥‥‥‥。
なぁ、覚えてるか‥?
‥中学のとき、
酒飲んで、お袋にめちゃくちゃ怒られたこと。』
「‥あぁ。」
『‥俺、おまえみたいに
夢とか、そんなでけーもんはねーけど‥
あのときから
おまえと飲みたいって思ってるよ。』
「‥‥‥っっ」
瞬は涙を流しながら
何度も、何度も頷いていた。
俺にはホントのこと全部話せよ‥!』
俺は説明を受けた後、
瞬のところに行った。
部屋には瞬1人しかいなかった。
「‥‥‥。」
瞬は黙った。
ほんの数分だったと思う。‥けどその時間がとてもとても、長く感じた。
「‥したいに決まってるだろ‥?」
瞬の声が静かに響く。
「やり残したことだって、これからしたいことだって‥沢山ある。
‥まだ死にたくねーよ。
けどな‥
お袋が夜まで働いて
疲れてここにくる姿‥
もうみたくないんだ。
‥たとえ治療したとしてもきっと長くない‥
最期くらい‥孝行したいんだよ‥」
『‥そんなことお袋が喜ぶわけねーだろ?!
元気な顔見せる方がいいに決まってんだろ!』
「‥‥‥‥」
『金は大丈夫だから!
おまえが心配することじゃない。』
「‥‥‥」
『‥治療受けよう?』
「‥‥‥」
『‥なぁ?』
「‥‥‥」
『‥‥‥‥。
‥おまえはさ、
学校で人気者だし‥
女の子にはモテるし、
頭はいいし、
運動神経もいいし‥
いつも比べられてさ‥
‥正直、
すげー嫌だった。』
「‥‥‥」
『‥‥‥‥。
なぁ、覚えてるか‥?
‥中学のとき、
酒飲んで、お袋にめちゃくちゃ怒られたこと。』
「‥あぁ。」
『‥俺、おまえみたいに
夢とか、そんなでけーもんはねーけど‥
あのときから
おまえと飲みたいって思ってるよ。』
「‥‥‥っっ」
瞬は涙を流しながら
何度も、何度も頷いていた。
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