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君に送る言葉?

[290]  深山暁  2007-01-03投稿
(よかった。)
浅岡がそう呟いた気がして、僕は目を逸らせなくなった。
すると、浅岡の方がちょっと恥ずかしそうに俯いた。
「先生!」
突然呼ばれて、我に帰ると、生徒全員がこっちを見ていた。
「な、なんだ?」
慌てて返事をすると、僕を呼んだ男子生徒が呆れた顔をした。
「チャイム鳴りましたけど…。」
僕がぼぅっとしている間に鳴っていたらしい。
「悪い。じゃあ、終わろう。」
素直に謝ったのに、
「しっかりしてくださいよ!」
そんな言葉が返ってきた。
「…。」
何も言い返せない自分が悲しい。
授業中なのに、僕は何をやってるんだ…。
この間から、どうも調子がおかしい。
軽い自己嫌悪に陥りながら廊下を歩いていると、
「先生!」
さっきの生徒が、後ろから小走りで向かって来る。
「…瀬崎か。なんだ?」
まだ何か言われるのだろうか…。
少し憂鬱な気分で聞いた。
しかし、瀬崎はバツの悪そうな顔をしたまま言った。
「さっきは、言い過ぎてしまって…すみませんでした。」
今日の事は、自分が全面的に悪かったため、謝られると困ってしまう。
「いや、僕が悪かったから…。」
僕がそう言うと、瀬崎は安心したように顔をあげた。
僕も少しほっとする。
…が、瀬崎の次の言葉に僕は固まってしまった。
「先生、浅岡の事見てましたよね?」
瀬崎はからかうような感じでもなく、さらっと言った。

感想

  • 6072: 場面の見せ方がうまいと思います!次回も楽しみにしてます サト [2011-01-16]
  • 6076: 感想ありがとうございます! ラストまで、精一杯がんばっていきたいと思っているので、これからもアドバイスよろしくお願いします。 [2011-01-16]

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