ナイト・オン・ドラグーン【44】話『炎の守護者、無くした記憶』
獄炎の塔内部にある鍵の保管部屋で獄炎の守護者スウェンは目の前にある天井まで届きそうな炎を見ていた。
そう、この炎こそが獄炎の塔の鍵。そして封印を繋ぐ源。
自分はこれを護る任についてから8年の時が流れた。
その8年間の間に幾度なく帝国軍が攻めてきたが、塔内部はもちろん、敷地に足を入れることさえ許さなかった。
獄炎の塔にたどり着く前に焼き尽くしてしまうからだった。
圧倒的な火力兵器が至る所に設置されており、獄炎の塔は要塞とまで呼ばれるくらい武装を重ねた。
すべては『守る』ため…
『敵襲だとさっ…いるんだろ?出てこいよサラマンダー』
スウェンが巨大な炎にそう言うと炎の中から人の形をした炎が姿を現した。
『なんでしょう…マスター』
『ともに戦う日がきたようだぜ?サラマンダーよ』
スウェンはそう言うと踵を返し、部屋を後にした。
その後をサラマンダーがスウェンに纏わり付く蛇のように這った。
『守るんだ…守るために戦うのさ、俺達は。』
スウェンはそうつぶやいた。
『守る』という言葉は昔、大切な誰かに使ったような気がした。
しかし、思いだせない…
今は獄炎の守護者ということしか…
塔内部に爆発音が響いた。
そう、この炎こそが獄炎の塔の鍵。そして封印を繋ぐ源。
自分はこれを護る任についてから8年の時が流れた。
その8年間の間に幾度なく帝国軍が攻めてきたが、塔内部はもちろん、敷地に足を入れることさえ許さなかった。
獄炎の塔にたどり着く前に焼き尽くしてしまうからだった。
圧倒的な火力兵器が至る所に設置されており、獄炎の塔は要塞とまで呼ばれるくらい武装を重ねた。
すべては『守る』ため…
『敵襲だとさっ…いるんだろ?出てこいよサラマンダー』
スウェンが巨大な炎にそう言うと炎の中から人の形をした炎が姿を現した。
『なんでしょう…マスター』
『ともに戦う日がきたようだぜ?サラマンダーよ』
スウェンはそう言うと踵を返し、部屋を後にした。
その後をサラマンダーがスウェンに纏わり付く蛇のように這った。
『守るんだ…守るために戦うのさ、俺達は。』
スウェンはそうつぶやいた。
『守る』という言葉は昔、大切な誰かに使ったような気がした。
しかし、思いだせない…
今は獄炎の守護者ということしか…
塔内部に爆発音が響いた。
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