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MORTAL〜ユイイツタシカナフサワシサ〜一日目ー?

[259]  コナタ  2007-01-12投稿
勝負は一瞬だった。否、一瞬というのは少しおこがましいが。
自慢ではないが、僕は強い。というか、強くなった。
その辺の奴らには負けない自信がある。
キリカに見事につかれたところなのだが、僕の親類縁者は総じて僕が小さい頃に死んだ。皆死んだのだ。頼る相手なんていなかった。一人で生きるしかなかった。
財政面で困らなかったのが唯一の救いだろう。両親の財産、保険、などなど。
だけれど、なまじお金があっただけに、次にそれらを守らなければならなかった。騙されないように、人を信用しないように、小さい頃からそう努めて来た。
そしてまた、親類縁者がいないという特殊な環境は、いじめの格好の標的だった。
何度教師や他の大人に助けを求めただろうか。それらは全て相手にされなかった。理由は当然両親がいないから。彼らは小さな餓鬼一人が何もできないことをよく知っている。教科書なんて、ノートなんて一体いくつ買い替えただろう。服は何着・・・?
一対一の喧嘩もあれば十対一もあった。或いはそれ以上。
しかしながら慣れとは、順応とは怖いもので、5年も経たない内に全て、何もかも、僕にとって当たり前なことになっていた。
だから、3人がなんだ。武器も持っていない素手で、僕がやられるはずがない。
ナイフで刺されても、石を頭に当てられても、死にかけてすら、誰にも相手にされなかった僕が、問題にすらならなかった僕が、素手三人ごときに負けるわけがない。
「な、何なんだ!お前!!」
腐ってもリーダー格。倒れてもなお声を上げる。
「何、て・・・僕は君らより少しばかりなれているだけだよ。こんなことに、さ。」
そう言い、近づく。
「く、来るな!!来るなよ!!」
「駄目だよ。たったこれだけじゃ収まらない。・・・ああ、でも安心して。明日の朝にはきっと目が覚めるよ。」
そう言い、できる限り最高の笑顔を浮かべる。
「殺しはしないから。」
倒れている彼の顔に向けて右足を・・・
「ぁ・・・あぁ・・・ヒィ・・・ヒェー!!!!!!」
振り抜いた。
「あぁ・・・か、彼方・・・・・・?」
もう一人いた。
「忘れろ。今のことも。僕のことも。」
「そ、そんな!!でも・・・!!」
「勘違いするな。僕はお前でなくても助けていた。たまたまお前であっただけの話だ。」

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