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君に送る言葉?

[260]  深山暁  2007-01-16投稿
自分の気持ちを自覚してから、一週間が経った。
特になんの進展もなく、浅岡との距離も相変わらず教師と生徒のまま。

でも、僕はこのままでもかまわない。

そう思っていた。

告白なんて、出来ない。

この気持ちを伝えたら、浅岡はきっと困るだろう。
ずるい言い方かもしれないけど、困らせるだけの告白なんてしたくない。

それが、僕の正直な気持ちだった。

…なのに。

―朝。
いつもと同じように、仕事へ行く準備をする。
そろそろ出ようと、僕は玄関に向かった。
その時、珍しく家の電話に留守電が入っている事に気がついた。
「誰だろう?」
再生ボタンを押す。
ピーっという電子音のあと、音声が流れた。

「―隆だけど。」

その声を聞いた途端、僕の心臓がドクッと大きく跳ねた。

…隆?
なんで?

僕の混乱をよそにメッセージは進む。
「…お前と、話がしたい。いつでもいいから連絡してほしい。」
メッセージはそれだけで切れた。
しかし、僕は混乱した頭のまま、しばらく立ち尽くしていた。

今更なんのつもりだろう。
言い訳でもするつもりだろうか。
それとも、謝罪だろうか。
どちらにしても、聞きたくなかった。

とりあえず落ち着こうと、震える指でタバコを吸った。
深く一回、呼吸をする。
そしたら、頭の方も少しすっきりしてきた。

―時計は、もう遅刻ギリギリの時間を指していた。

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