ナイト・オン・ドラグーン【47】話
マナとレグナの活躍のおかげか、獄炎の搭内部の警備は手薄になっていた。
『…無人だな…マナ達がうまくやってくれたんだな…』
ほとんどの兵士は城門で暴れているレグナを討ちに駆り出されたのだろう、とアインは思った。
鍵の部屋への入口と思われる扉の前にも警備の兵士はいなかった。
いきよいよく扉を開け、中に入る。
リオもその後に続く。
部屋の中は何もなく、ただ神水の時、同様に鍵を保管する祭壇のみがあった。
天井まで届きそうな虹色をした炎が揺らぐこともなく立ち上っていた。
間違いない。この不思議な色をした炎こそが”獄炎の鍵”
辺りを見渡すが、人の気配はない。
『守護者は留守のようだ…今のうちかもな…』
アインとリオが祭壇に近づこうとした時だった。
『それに近付くなっ!』
赤い鎧を纏った男が立っていた。
燃えるような真っ赤な髪にうつろげな瞳がアインとリオを捉えていた。
兄さん…とリオがつぶやく。
『あんたが…獄炎の守護者?』
『ああ、そうだ。君の目的は分かっている』
スウェンは掌から炎を出し、槍の形を造りあげ構えた。
『獄炎の鍵を壊しにきた。これによって失う命があるなら…俺は鍵を壊す!』
アインは剣を抜く、リオに下がるように手で製したが、
『スウェン兄さん!あたしよ!リオだよっ!』
リオはアインの前に出て必死に訴える。
が、
スウェンは不思議そうな顔をしている。
『ははっお嬢さん、なにを言っているんだ?俺には誰ひとりも肉親はいない』
『嘘よ!あたしがっ…あたしが肉親でしょっ!?』
リオの小さな肩が震えていた。
いつもの元気のある声も失せていた。
『おいおいっ…泣くなよお嬢さん。大丈夫だ反逆者一味といえど、女の子には手を上げないからね俺は』
スウェンは肩を竦め、苦笑いした。
『そんなっ…』
リオがぺたりと力無く座り込んだ。
両手で顔を覆いかぶさっている。
『リオ…』
アインは彼女に視線を落とす。
そして、スウェンを睨め付ける。
スウェンの眼光も鋭く光っていた。
『たった一人の妹を覚えていないだと?思い出させてやるさ!あんたをぶっ飛ばしてっ!!』
『しつこいんだよっ!お前ら反逆者のヒーローごっこもここで終わりだ!!獄炎の守護者として君を殺すっ』
アインは剣を抜いた。
『…無人だな…マナ達がうまくやってくれたんだな…』
ほとんどの兵士は城門で暴れているレグナを討ちに駆り出されたのだろう、とアインは思った。
鍵の部屋への入口と思われる扉の前にも警備の兵士はいなかった。
いきよいよく扉を開け、中に入る。
リオもその後に続く。
部屋の中は何もなく、ただ神水の時、同様に鍵を保管する祭壇のみがあった。
天井まで届きそうな虹色をした炎が揺らぐこともなく立ち上っていた。
間違いない。この不思議な色をした炎こそが”獄炎の鍵”
辺りを見渡すが、人の気配はない。
『守護者は留守のようだ…今のうちかもな…』
アインとリオが祭壇に近づこうとした時だった。
『それに近付くなっ!』
赤い鎧を纏った男が立っていた。
燃えるような真っ赤な髪にうつろげな瞳がアインとリオを捉えていた。
兄さん…とリオがつぶやく。
『あんたが…獄炎の守護者?』
『ああ、そうだ。君の目的は分かっている』
スウェンは掌から炎を出し、槍の形を造りあげ構えた。
『獄炎の鍵を壊しにきた。これによって失う命があるなら…俺は鍵を壊す!』
アインは剣を抜く、リオに下がるように手で製したが、
『スウェン兄さん!あたしよ!リオだよっ!』
リオはアインの前に出て必死に訴える。
が、
スウェンは不思議そうな顔をしている。
『ははっお嬢さん、なにを言っているんだ?俺には誰ひとりも肉親はいない』
『嘘よ!あたしがっ…あたしが肉親でしょっ!?』
リオの小さな肩が震えていた。
いつもの元気のある声も失せていた。
『おいおいっ…泣くなよお嬢さん。大丈夫だ反逆者一味といえど、女の子には手を上げないからね俺は』
スウェンは肩を竦め、苦笑いした。
『そんなっ…』
リオがぺたりと力無く座り込んだ。
両手で顔を覆いかぶさっている。
『リオ…』
アインは彼女に視線を落とす。
そして、スウェンを睨め付ける。
スウェンの眼光も鋭く光っていた。
『たった一人の妹を覚えていないだと?思い出させてやるさ!あんたをぶっ飛ばしてっ!!』
『しつこいんだよっ!お前ら反逆者のヒーローごっこもここで終わりだ!!獄炎の守護者として君を殺すっ』
アインは剣を抜いた。
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