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しゃぼん、、

[1023]  ホッチ  2007-01-21投稿
『しゃぼんダマ とんだ、、屋根からとんだ。
屋根からとんで、、はじけて消えた、、。』

では、被告人。
最後に何かありますか?

静まる裁判所、、男は無罪を主張し興奮気味に訴える。
その男の顔を描いている横では親族らしき女が目を紅く染め涙をこらえている、、。
検察側と弁護士の討論は続き、今日分の争いは終わりを迎えようとしていた。

すると今まで沈黙していた被告人が突然立ち上がり暴言をはきだした、、。

『下らない!!
いつまで無駄な議論を続けるきだ!?
人を殺ってなにか問題でも?』

あきらかに先程の彼とは態度、口調ともに別人となり場は騒然とし隣の女も耐えきれず涙する、、。

彼は警備員に取り押さえられすぐさま休廷となった、、。

弁護士は自信ありげに、彼は二重人格だと言い残し場をあとにした、、。

久しくない面白い裁判になりそうだ。
失礼ながらも胸が高鳴るのを押さえきれなかった。


、、、それからというもの弁護人は彼の得意体質を棚にあげ、責任能力の欠如を主張し無罪を得ようと必至だ、、。

検察側も証拠不充分での有罪を伝える。

そんな彼等をおかしく思いながらも、描き続ける私がいた。
彼の親族はもう来なくなっていた、、。

判決の日、、。

思うより長引いた裁判も終りを迎えようとしていた。
この日ばかりは来挺者も多く皆結果が気になるようだ、、。外にはテレビ関係者も集まっているときいた。


『有罪!!』


声が響きわたる、、後。
人間共のざわめき。

そして誰もが目を離した瞬間!
彼は裁判長の前にいた、、耳の後ろに隠していた剃刀を手にし、、。

裁判長の顔は恐怖し助けを呼ぶ!
飛び掛る警備員よりも早く彼は自分の脛動脈を裂く、、。

血シブキと悲鳴飛ぶなか彼は唄いだす、、。


『しゃぼんだ、、ま、とん、、だ、、。

×××で、、と、、んだ、、、。』

倒れ込む彼をただ見つめることしか出来なかった、、

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