noir cafe vol.2
『27歳、親友の自己チューにやや困る』
フィッティングの方から携帯が鳴ってる。ジュンの携帯だ。
「もしもし?」
出たみたい。私は鏡の前でジャケットを合わせながら、ジュンが出てくるのを待った。しばらくしてシャッとカーテンの音がした。私はジュンの変身後を見ようとフィッティングの方へ体を向けた。
「みや。今日の夕食だけど、タイ料理でもいい?」
ジュンが携帯片手に私にたずねた。辛いものは嫌いじゃないので了解のサインを出す私。「うん、じゃあ後で。」
ジュンは電話を切って鏡の前ですましている。
「みや。今日ね、真樹くん達と新しくできたお店で食べようと思うんだけど。」
まただ。ジュンはいつも私の許可なく誰かと約束してしまう。私は人見知りするし、気を遣うのが嫌なのに。不満気な私に気づいたのか、ジュンが私の機嫌をとろうと顔を覗き込む。
「みや?嫌だった?真樹くんいい人だからきっと楽しいよ?」
楽しいとかそういう問題では…。
「いいよ…。タイ料理好きだし。」
やる気のない私をよそにあれこれ試着しまくるジュン。いい子なんだけど、時々ワンマンなところがあるんだ。
でもジュンの広い交友関係は少し羨ましくもある。
「タイ料理久しぶりだから楽しみ。」
私の言葉を聞いてジュンの目が笑った。この顔が可愛いんだ。私の親友は。
フィッティングの方から携帯が鳴ってる。ジュンの携帯だ。
「もしもし?」
出たみたい。私は鏡の前でジャケットを合わせながら、ジュンが出てくるのを待った。しばらくしてシャッとカーテンの音がした。私はジュンの変身後を見ようとフィッティングの方へ体を向けた。
「みや。今日の夕食だけど、タイ料理でもいい?」
ジュンが携帯片手に私にたずねた。辛いものは嫌いじゃないので了解のサインを出す私。「うん、じゃあ後で。」
ジュンは電話を切って鏡の前ですましている。
「みや。今日ね、真樹くん達と新しくできたお店で食べようと思うんだけど。」
まただ。ジュンはいつも私の許可なく誰かと約束してしまう。私は人見知りするし、気を遣うのが嫌なのに。不満気な私に気づいたのか、ジュンが私の機嫌をとろうと顔を覗き込む。
「みや?嫌だった?真樹くんいい人だからきっと楽しいよ?」
楽しいとかそういう問題では…。
「いいよ…。タイ料理好きだし。」
やる気のない私をよそにあれこれ試着しまくるジュン。いい子なんだけど、時々ワンマンなところがあるんだ。
でもジュンの広い交友関係は少し羨ましくもある。
「タイ料理久しぶりだから楽しみ。」
私の言葉を聞いてジュンの目が笑った。この顔が可愛いんだ。私の親友は。
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