□ 恋愛模様? □
朝のSHRが終わり
担任の山田との入れ替りで国語の樋口が入ってきた。
樋口こと、樋口義夫は今年で71歳の耳が遠いお爺ちゃん先生だ。
黒板に書く字が汚い上に、授業の八割を黒板に向かい行うので、このクラスの殆んどの人がノートをとる事も、話をきく事もしないのだ。
まぁ…少しばかり可哀想に思う事もあるが、等の本人が気づいてないのだから、本当はそんな心配など必要ないのだろう。
ふと姫子のほうに目を向けると、たまたま目が合い、姫子の人懐っこい笑顔が帰ってくる。
やっぱ、可愛いいな…。
そう思いながら微笑み返すと同時に、隣の転校生クンが声をかけてきた。
始めて聞いた転校生クンの声は、顔に似合わずハスキーだった。
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