フェニックス 17
溜め息をつきながら二等室に入ったゼノスは、チケットに記載されきている部屋番号を探しながら艦内を歩いていた。
C-6、C-7、C-8…ブツブツと呟きながら、
「C-37…ここだな」
入口上部に張り付けられたシルバーのプレートには、{C-37}と刻み込まれていた。
ゼノスはドアを開ける。
部屋内にはテーブルとその周りに4人分の椅子。そして、ベッドが用意されており、大きな窓からは外の景色がよく見えた。
腰に差した剣を壁に立て掛け、椅子に座る。
出発の時刻までにはまだ時間があるみたいで、外の景色は少し前までゼノス達が立っていたステーションを映したまま動かない。
部屋内に装飾は一切なく、この質素さはまさに二等の名前通り。セティやアスマナ・ジフがいる特等は個人部屋で豪華な造りをしているはずだ。
しかし、一般の人々には二等チケットとはいえ高いもので、大多数の人々は二等チケットを利用していた。そして、主に一等は貴族、特等は上級貴族や権力者達が利用していた。
そのことからすると、そうは見えないがアスマナは貴族ということか。セティは貴族とは思えないから恐らくはスレイプニルの力。
そんなことを椅子に座りながら考えていると、静かに部屋のドアが開いた。
「やあ、どうも」
若い男の声で現実の世界に引き戻されたゼノスは反射的に声が聞こえてきた方向。ドアの方に顔を向けた。
「僕はカイン。君は?」カインと名乗った青年は、爽やかな印象を与える声と顔立ちだ。
「ゼノスだ」
ぶっきらぼうに言ったゼノスがカイン与えた印象はどうだったか。
「よろしく。ゼノス」
そのまま一番端のベッドに腰掛ける。
「ゼノスはオリュンポスまで何しに行くんだい?」
変わらない景色を見ながら、
「さぁ?何をするんだろうな」
それを聞いて何故か納得したような顔で、
「なるほど。なにか訳ありってことだね。そういった人は今の世の中いっぱいいるからね。深くは聞かないよ」
手荷物をベッドに置いてゼノスの向かいの椅子に座る。
「ところで、そこに立て掛けている剣。よかったら、ちょっと見せてもらいたいんだけど?」
「こんなもの見てどうするんだ?」
剣を掴みカインの方へと投げる。
「ちょっと気になったことがあってね」
飛んできた剣を受け取るカイン。
何かを確かめるように柄の部分を凝視した後
「やっぱりそうだ!」
C-6、C-7、C-8…ブツブツと呟きながら、
「C-37…ここだな」
入口上部に張り付けられたシルバーのプレートには、{C-37}と刻み込まれていた。
ゼノスはドアを開ける。
部屋内にはテーブルとその周りに4人分の椅子。そして、ベッドが用意されており、大きな窓からは外の景色がよく見えた。
腰に差した剣を壁に立て掛け、椅子に座る。
出発の時刻までにはまだ時間があるみたいで、外の景色は少し前までゼノス達が立っていたステーションを映したまま動かない。
部屋内に装飾は一切なく、この質素さはまさに二等の名前通り。セティやアスマナ・ジフがいる特等は個人部屋で豪華な造りをしているはずだ。
しかし、一般の人々には二等チケットとはいえ高いもので、大多数の人々は二等チケットを利用していた。そして、主に一等は貴族、特等は上級貴族や権力者達が利用していた。
そのことからすると、そうは見えないがアスマナは貴族ということか。セティは貴族とは思えないから恐らくはスレイプニルの力。
そんなことを椅子に座りながら考えていると、静かに部屋のドアが開いた。
「やあ、どうも」
若い男の声で現実の世界に引き戻されたゼノスは反射的に声が聞こえてきた方向。ドアの方に顔を向けた。
「僕はカイン。君は?」カインと名乗った青年は、爽やかな印象を与える声と顔立ちだ。
「ゼノスだ」
ぶっきらぼうに言ったゼノスがカイン与えた印象はどうだったか。
「よろしく。ゼノス」
そのまま一番端のベッドに腰掛ける。
「ゼノスはオリュンポスまで何しに行くんだい?」
変わらない景色を見ながら、
「さぁ?何をするんだろうな」
それを聞いて何故か納得したような顔で、
「なるほど。なにか訳ありってことだね。そういった人は今の世の中いっぱいいるからね。深くは聞かないよ」
手荷物をベッドに置いてゼノスの向かいの椅子に座る。
「ところで、そこに立て掛けている剣。よかったら、ちょっと見せてもらいたいんだけど?」
「こんなもの見てどうするんだ?」
剣を掴みカインの方へと投げる。
「ちょっと気になったことがあってね」
飛んできた剣を受け取るカイン。
何かを確かめるように柄の部分を凝視した後
「やっぱりそうだ!」
感想
感想はありません。