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GAME7

[568]  るぅ  2007-01-27投稿
手が震えてくる。体が急激に冷えていく。なんだろ……なんか変。

ぼやける視界に映る二人はすごくお似合いで。

「あぁ……なんだ。そっかぁ……。」

全部理解できた。


これは浮気現場じゃなくて、

赤木さんは浮気相手じゃなくて、



私が、遊びだったんだ。



早く気づくべきだった。



嫉妬や束縛をしないこと

ワガママを言わないこと

私を求めないこと




気づく要素はたくさんあったのに


舞い上がって踊らされて……



“禁断の恋”という名の遊び。

私だけがハマってたみたい。

ほんとなにしてんだか。

「アネキ?」

精算を終えたタカシが店から出てきた。
振り返った瞬間、ぐらりと視界が揺れる。

「おぃ。」

慌てて支えるタカシにすがりつきながら、私は声をしぼりだした。

「早く……お願い……。」

まったく言葉にならなかったけど、さすが姉弟。
タカシは私を抱きかかえるようにして、その場から歩き出した。

だんだん遠ざかる騒ぎ声。

遊びの時間は、終わりね。


タクシーに乗った瞬間に薄れていく意識。

それでもまだシンの顔が、声が、指先の感触が蘇る。

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