さとちゃん 3
「いや、別にお兄さんがおっきくない、なんて言ってないじゃない」
やだなぁ、と片手を振ってみる私。カラ笑いとの自覚アリ。
ただ、さとちゃんの機嫌は損ねたくない。
公園で大泣きされるのはもちろんのこと、そこを迎えにきたお兄さんに発見されるのは非常にマズい。
「ね、さとちゃん。私、なんかおかしなこと言ったかなぁ」
とぼけた私に、さとちゃんはキッと視線を上げて、
「あんたのこと大っ嫌い」うわ。
さとちゃんのおかっぱ頭は可愛いなぁ、とか思ってる場合じゃなかった。
「にぃは本当におっきいもん!飛行機してくれるし、空中ブランコもしてくれるし、おもしろいお話もいっぱい、いっぱいしてくれるもん!」
彼女の言っている『おっきい』の定義がよくわからない…。
まさかその歳で、精神や心のことを言っているのではあるまいな。
手を出しあぐねている私などおかまいなしに、さとちゃんは声を荒げる。
「ママパパよりも遊んでくれて、さとちゃんが欲しいものは買ってくれて、好きって言ってくれるし」
それは…猫可愛がり、親バカならぬ兄バカ?
「でも、お兄さんから怒られたりしないの?」
そこでようやく、さとちゃんの気勢が削がれた。
やだなぁ、と片手を振ってみる私。カラ笑いとの自覚アリ。
ただ、さとちゃんの機嫌は損ねたくない。
公園で大泣きされるのはもちろんのこと、そこを迎えにきたお兄さんに発見されるのは非常にマズい。
「ね、さとちゃん。私、なんかおかしなこと言ったかなぁ」
とぼけた私に、さとちゃんはキッと視線を上げて、
「あんたのこと大っ嫌い」うわ。
さとちゃんのおかっぱ頭は可愛いなぁ、とか思ってる場合じゃなかった。
「にぃは本当におっきいもん!飛行機してくれるし、空中ブランコもしてくれるし、おもしろいお話もいっぱい、いっぱいしてくれるもん!」
彼女の言っている『おっきい』の定義がよくわからない…。
まさかその歳で、精神や心のことを言っているのではあるまいな。
手を出しあぐねている私などおかまいなしに、さとちゃんは声を荒げる。
「ママパパよりも遊んでくれて、さとちゃんが欲しいものは買ってくれて、好きって言ってくれるし」
それは…猫可愛がり、親バカならぬ兄バカ?
「でも、お兄さんから怒られたりしないの?」
そこでようやく、さとちゃんの気勢が削がれた。
感想
感想はありません。