最後の恋 1
きらきらと光る川の水面を見ながら僕はそっと呟いた。
「僕らは何のために生きてるだろう。」
大人になるにつれていろいろなことを知るようになったけど、知らない方が良かったことの方が多かった気がする。
人は欲望のために生きていると思う。いや、本能と呼ぶべきか。
どんなに勉強して、いい職についたって最終的には、本能には勝てないんだ。そう最後はいつもシンプルでなんの思考もいらない場所を求めてしまう。
そんなことを考えていたら、もうだいぶ日が暮れていた。
「せっかくの休みの日だったのに、またこんなことを考えてしまったなぁ。」と言って止めていた車に乗り込み、一服してからアクセルを踏んだ。
『また明日から仕事かぁ。』と考えながら家に向かっていると、一人の女性が苦しそうにしゃがみ込んでいた。僕はとっさに止まった。
「大丈夫ですか?」僕は降りてすぐに言った。辺りは人がいなくやけに声が響いた。
「急にめまいがして。でももう大丈夫で‥」と言っている途中で僕に倒れ込んでしまった。
「大丈夫ですか!大丈夫ですか!」
返事をする様子がなかった。
僕はすかさず携帯で救急車を呼んだ。
5分後救急車から慌ただしく人が降りてきた。僕は的確に事情を説明した。
「そうですか。わかりました。後は私達にお任せ下さい。」と言って、素早く女性を乗せて行ってしまった。
「他人の僕がしてあげられるのここまでだ。」と呟くように言うと、車に乗り家へ向かった。
マンションについて部屋に向かった。その間にも彼女のことが頭から離れなかった。「大丈夫だったかなぁ。それにしても綺麗な人だったなぁ。歳は僕より上そうだったなぁ。」と寝る前まで考えていた。
次の日からまた普通にいつも通りの生活が始まった。
そして金曜、仕事が終わっていつもの駅に向かってるいと、こっちに歩いている人の中に彼女がいた。
「あっ!」二人とも同じ表情だったと思う。「あの時の人ですよね。」僕が先に話した。「こないだはありがとうございました。」
「大丈夫だったみたいですね。良かった。」一瞬彼女の顔が曇ったように見えた。
「ただの貧血みたいで。もうすっかり。」そういう彼女の笑顔を見てさっきのは気のせいだと思った。
「本当に良かった。今帰りですか?」と話している僕の内心はすごく嬉しい気持ちで一杯だった。 続く
「僕らは何のために生きてるだろう。」
大人になるにつれていろいろなことを知るようになったけど、知らない方が良かったことの方が多かった気がする。
人は欲望のために生きていると思う。いや、本能と呼ぶべきか。
どんなに勉強して、いい職についたって最終的には、本能には勝てないんだ。そう最後はいつもシンプルでなんの思考もいらない場所を求めてしまう。
そんなことを考えていたら、もうだいぶ日が暮れていた。
「せっかくの休みの日だったのに、またこんなことを考えてしまったなぁ。」と言って止めていた車に乗り込み、一服してからアクセルを踏んだ。
『また明日から仕事かぁ。』と考えながら家に向かっていると、一人の女性が苦しそうにしゃがみ込んでいた。僕はとっさに止まった。
「大丈夫ですか?」僕は降りてすぐに言った。辺りは人がいなくやけに声が響いた。
「急にめまいがして。でももう大丈夫で‥」と言っている途中で僕に倒れ込んでしまった。
「大丈夫ですか!大丈夫ですか!」
返事をする様子がなかった。
僕はすかさず携帯で救急車を呼んだ。
5分後救急車から慌ただしく人が降りてきた。僕は的確に事情を説明した。
「そうですか。わかりました。後は私達にお任せ下さい。」と言って、素早く女性を乗せて行ってしまった。
「他人の僕がしてあげられるのここまでだ。」と呟くように言うと、車に乗り家へ向かった。
マンションについて部屋に向かった。その間にも彼女のことが頭から離れなかった。「大丈夫だったかなぁ。それにしても綺麗な人だったなぁ。歳は僕より上そうだったなぁ。」と寝る前まで考えていた。
次の日からまた普通にいつも通りの生活が始まった。
そして金曜、仕事が終わっていつもの駅に向かってるいと、こっちに歩いている人の中に彼女がいた。
「あっ!」二人とも同じ表情だったと思う。「あの時の人ですよね。」僕が先に話した。「こないだはありがとうございました。」
「大丈夫だったみたいですね。良かった。」一瞬彼女の顔が曇ったように見えた。
「ただの貧血みたいで。もうすっかり。」そういう彼女の笑顔を見てさっきのは気のせいだと思った。
「本当に良かった。今帰りですか?」と話している僕の内心はすごく嬉しい気持ちで一杯だった。 続く
感想
感想はありません。