聡『のぉ！』


眼球から伝わってくる激痛に、声を殺しジタバタしながら絶える聡。


実に滑稽である。


琴海『え〜っと…』


ホントにこいつは誰なのだろう。


聡『今日転校してきた平井琴海さんだよ！ちくしょう…いてぇよ…』


聡が涙をちょちょぎらせながら説明してくれた。


琴海『改めてよろしくね』


愛想の良い笑みで接してくる。

なかなか可愛い。


赤味『あぁ、よろしくな』


ふと時計を見ると既に昼休みだ。


赤味『お前もっと早く起こせよ』


理不尽な理由で琴海を咎める。


琴海『え？わ、私？』

赤味『そうだ。お前が早く起こさないから――』


女子生徒『平井さん。一緒にご飯食べない』

琴海『え？あ、うん』

俺の話を最後まで聞かず、行ってしまった。

聡『ぷ…』


さっきから放置プレイを食らっていた聡が俺を見てニヤニヤと気色の悪い笑みを浮かべている。


あいつは後で泣かしておこう。


とりあえず今は飯だ。

俺は購買に足を運んだ。

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