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春のうた

[426]  ちか  2007-02-02投稿
-2月-

少しの寒さを感じながら、うとうとと眠たい目を開ける。

「…ぅ―――ん」

そばに置いてある携帯の画面を覗き込んで

「えっ?やば…っ」

7時40分

集合まで、あと20分しかないじゃん!!

「お母さんっ!時間ないじゃん!!パン注するからお金ちょ-だいっ」

「遅くまで、携帯構ってるからでしょ?ご飯は?」

「時間ないしっ行ってきます!」

私の朝はいつも慌ただしい。

夜中までメールしたり、遊んだりしてるせいだって事は分かってる。

明らかに睡眠不足の今の私の頭の中は

遅刻はヤバい。友達待たせるのもヤバい。

ただそれだけしか考えられない。

途中1回車にチャリがぶつかりそうだったけど

何とか間に合ったぁ-………

「ごめん!彩、待ったぁ?」

「いいよ、大丈夫。 笑」

学校に向かいながら、隣の組にいるカップルが昨日別れた話を聞かされ

彼氏欲しいなぁぁ!って言い合った。

ほんとは、そんなに欲しい訳じゃないんだけどな-……

それは、本音。

彼氏とか、必要ないと思うし、ケンカとかするのも嫌だ。

そう。

まだ、あの頃は誰かと付き合うという事すら、自分には無縁の話だと思っていたのだ。

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