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海のヒト

[441]  九麗夫  2006-01-21投稿
夕闇に暮れた田舎の町で、僕はじっとその時を待っている。夕闇に暮れた春と秋と夏と冬に、気がつけば山裾の影で立ちすくんでいる僕は夜を待っていた。
「夕焼けがこんなに奇麗なら、今夜は星がよく見えるかな?」まるで誰かに語りかけるような言葉をつぶやくが、辺りには誰もいない。…そうだ、早く家に帰らなくちゃ、家のヒトが心配する。学生服と、背中の学生鞄、スポーツバッグを右手に持ち、もう片方には学生帽…。
忙しく、勉強と部活、一生懸命やっても、勉強と部活。…休みの日は、大体午前中に部活、昼からは家にいる。…外に出ることも、最近少しだけ億劫になってしまっている。…こんな、僕に、何か楽しいことは無かった?
昔は、授業中にノートや教科書に落書きするのが楽しかったです。
その後は、友達の家に言って遊ぶのに夢中でした。
その後は、ゲームに夢中になりました。SFCとか、いっぱいソフト持ってます。
その後は…、最近のことなのに、最近一番よくわかりません。何か夢中なことってあるのかなあ。
何が楽しくて何が楽しくないか、それは人それぞれだけど、勉強と部活がここのところ忙しくって、さ。
「…ふう…」学生らしくも無いため息をつく、いったい何に疲れたというのだろう。…なにも、した気はしない、勉強も部活も、学生にとって社会人の仕事と同じような価値であるから。仕事にやりがいを求めれるヒトと、そうじゃないヒトも、いる。

ここは田舎の町だが、それでもなお、田舎に行きたいと考えたことはこれまでいくらでもある。基準がここで、特に不自由した気はしないから、そう考えてしまうが、都会のヒトも、田舎のヒトも、どんな風景であれ、そうゆうマイナスイオンがぷんぷんしているような景色とか、空とか、草原とか、海とか、何らかの憧れは無いだろうか。無論ヒトそれぞれだから、中にはごく
人工的な景色が好きなヒトもいるだろうが…。
僕はただ、海ってのが好きなだけだ。
海と名のつく風景は、数え切れない。地球の大半が海を覆っているゆえに、島国の日本なんかは、そういった景色と古来からの関係、馴染み深いものだと考える。…だが、海には、さまざまな姿がある。

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