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春のうた-?-

[395]  ちか  2007-02-04投稿
教室へ着いた時には、もうみんな揃っていた

「おはよっ」

「おはよう桜夢っ遅刻ギリギリだねぇ―」

からかうように、私の席の1つ前に座っている希美は言った。

「焦ったよ〜千紗はぁ?」

私の1つ後ろの空いてる席を見ながら尋ねた。

「さぁ〜聞いてないなぁ」

と、話している時に先生が教室に入ってきた。

急いで読みかけの本を取り出し、窓から千紗が見えないかなぁと目を向けていた。

眠いなぁ-………

寒さが厳しくなる2月とは思えないほど、暖かい日々が続いてる。

おかげで、日当たりの良い窓側の席は春のようで

授業中もついウトウトしてしまうのだ。

朝の会が終わった頃、千紗が教室に入ってきた。

おはよ―、と小声で千紗に言う。

「おはよ―っ」

眠たそうな千紗の顔から寝坊かなぁと勝手に推測した。

廊下に出ると、同じ部活の藤原くんがちょっとと言って呼んできた。

「これ、部室前に忘れてたから…」

昨日、放り出していた英語の教科書だった。

「おはよっ、わざわざありがと―」

その言葉に別に、と無表情な顔をして教科書を渡しその場から去っていった。

「…変なの」

私はただそれだけ、感じていた。

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