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じぃちゃん 5

[310]  ハルカ  2007-02-10投稿
「あ、じゃあ俺、帰るよ」
日吉さんは世間話をしにスーツ姿でここに来ているわけではない。
それくらい、俺にだってわかってる。
実際に職業が何なのか聞いたことはないけれど、じぃちゃんの会社の関係者だろう。
隠居した元総裁にアドバイスを求めるには、少々年若い気はするが。
「そうですね、それじゃ」
「いやいや、ちょっと待ってくれ」
日吉さんがにこやかに(喜びが表情から伺える)別れの挨拶をしようとすると、それをじぃちゃんが遮った。
「宗一君にはいつも心配をかけてばかりだ。ここらでひとつ、種明かしをしようかと思うのだが」
は?何言ってんだ、じぃちゃん。
「宗一君が心配しようがしなかろうが、事態は変わりませんよ。今までも、これからも」
意味不明だが、嫌味を言っていることくらいは解る。
本当に底意地の悪いヤツだな。チラ見すんなよ。
だけど、じぃちゃんが今まであえて俺に言わなかったことを、聞き出していいものだろうか。
日吉さんはともかく。
「事態は変わらなくとも、宗一君に知られて困ることではないしね」
「それもそうですね」
じぃちゃんの言うことなら素直に聞く日吉さん。いい根性だ。
じぃちゃんは俺に向き直ると、苦笑いを浮かべてこう言った。
「私は詐欺捜査の協力をしているんだよ。日吉君は刑事さんなんだ」

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