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LAST SUMMER#5

[450]  SETTARMEN  2007-02-13投稿
3月13日AM10時


藤城中から出て来たショウはなぜか学ランに野球バックをしょってグランドにきた

今日もおそらく担任から呼び出されていたのだろう…

一緒にキャッチボールをしていたケイタは

『あちゃ〜』と小声で言った

今井先生と話をしていた曽我端さんは急に顔色変え、ショウの方を向いた。


部員全員ハラハラした雰囲気があるのだが、あえてそれを出さないよう
『ヘーイ!!』『いくぞ〜!!』などと声を出しキャッチボールをしていた。


ショウが今井先生に
『面談で遅れました』
と言うと、今井先生は分かったという顔して『まず着替えてキャッチボールしろ。なっ。』

と声をかけた。

しかし、それを曽我端さんが許すわけがなかった。

『バカヤロ〜!!!!!!!!!!!』

とんでもないどなり声と共に
『ピシャン!!!』

という甲高い音が鳴り響いた。

そう。曽我端さんの平手打ちがショウの顔面をとらえたのだ。

ショウは歯を食いしばり、曽我端さんに一礼すると着替えに向かっていった。


ショウが着替え終わり、一人でランニングを始めた頃に俺達のキャッチボールは終わった。

『カズマ!!一回集合かけろ!!』

と、曽我端さん。

カズマ『集合〜!!』
全員『ヘーイ!!』


曽我端を取り囲むようにショウ以外の全員が集まった。

ショウは一人でアップをしている。


曽我端さんが口を開く

『今回ショウが煙草吸って問題なったって今井先生から聞いたので一発やらせていただきました』

とわざとらしく曽我端さんが言う。

その笑みはいかにも怒りの感情を抑えているようだった……

曽我端さんが続ける

『で、今日先生から紅白戦やると聞いたけど特別ルールを設けようと思う。』

さらに曽我端さんが続ける
『今一人でアップしてるあのバカ(ショウ)と、レギュラー組を戦わせて、1点取られるごとにあのバカに平手打ちをする。どうだ?おもしろいだろ?』


全員の背筋がまたも凍った。


打つ側も守る側もプレッシャーのかかる紅白戦………


一人でアップをしているショウはこの特別ルールを聞いているはずもなかった………。

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