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LAST SUMMER#16

[394]  SETTARMEN  2007-02-18投稿
3月13日 紅白戦
【2回表2死2、3塁】

打席には俺、八神光輝。

カウント2ナッシング。

これまでの流れからいえば次も真っ直ぐがくる。

3球目。

予感的中だった。

インコース低めのストレート!

俺は今出来る最高のスイングで振り抜いた。

カキーン!


最後には球威に押されて右手一本でバットを運んだ!


ファールか!?

打った感じでは引っ張り過ぎたと感じた。

しかし…


おぉ〜!!

という周りの歓声と共に、打球はファースト山竹がジャンプして捕った。


ファーストライナー…

打球は鋭かったと思う…

しかし山竹のファインプレイによって俺の会心の当たりは阻まれたのだった…


『チェンジ!!』

今井先生の声が響いた…


俺が落胆の表情を浮かべると、紅組からは次々と励ましの言葉が聞こえた。


『惜しかったよ。いい当たりだったし。』

グラブを持って守備に向かうユウ君がポンッと俺の尻を叩いた。


ケイタも
『八神ィィ!スゲェじゃん!!』

と言って右翼へ向かって行った。


あの辛口のリュウヤでさえ
『右よりはいいんじゃね?』

と言い残しマウンドへ向かっていった…


その言葉を聞き、俺も気持ちを切り替えようとグラブを持ち、ショートに向かった…


曽我端さんは今井先生のところに向かい、おそらく俺の事について話してるみたいだった…

その光景を見て俺は、『少しはアピールできたかなぁ…』と思った。


守備につくと隣でタクが
『やっぱ左の方が良かっただろ?でもさっき点を取れなかったのは痛いぜ』

と言った。


『そうだな…』

と一言だけ呟いた。


さぁ次は守備だ!

まだ打球が飛んでこないからいいけど、これからはわからない…


何回か橘の投げるゴロを捕り終わると

2回の裏が始まった。

『プレイ。』

と今井先生が合図した…


相手打順は4番から。

そう。今度は投手滝本と打者天堂寺の対決となる。


滝本が振りかぶった。

2回裏の始まりだった…

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