血の叫び
不意に目に飛び込んだ
変わらないな
夜の血
時刻は深夜2時をまわっていた
目が覚めた
金島は
コップを取り出した
ノドに突き刺さる痛さ
辛さ
しかしもう抵抗はない
変わらないな
夜の血
最初はむせていた事もあった
眞鍋ひなの血
こんなに満たされているのに
なぜあの時泣いたの
部屋に包まれる血の臭い
金島は語る
甘みがあると
11年前に殺された娘の眞鍋ひなの行き血を
金島は
堪能している
彼のノドは血に耐えきれず
声は出ない
そこには娘を殺された父の血の叫びがあった
金島は眞鍋ひなの血を
ひなの夫である
眞鍋の遺体の口に
流し込んだ
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